映画レビュー

【映画鑑賞日記】SING/シング

(C) Universal Studios.

もしズートピアで『glee』をやったら・・・

「My way」や「Hallelujah」のような往年の名曲から、テイラーの「Shake It off」やGAGAの「Bad Romance」など最近のヒット曲まで洋楽ファンにはたまらない楽曲ランナップにノリノリながら、冴えない負け組アニマル達の一発逆転が心地良かった。

経営困難な劇場に四苦八苦するコアラ支配人、育児と家事に追われるだけの人生を送る母豚、父親が強盗団であるゴリラ少年、自己過小評価の象の少女、恋人に浮気されたハリネズミ少女、口先だけのネズミ紳士、いわくつきの駄目駄目な人生を送る動物たちが、寄り集まって、困難に立ち向かう。まさに『グーニーズ』や『がんばれベアーズ』のよう。冴えない個性が集まって努力する様は観ていて爽快と形容するに他無い。

井筒監督の『のど自慢』という映画が脚本の教科書的な扱いを受けることがあるが、この『SING』も、それと通じるところがあるのは、個人が抱える問題を各々のドラマでもって魅せることで、結末であるショーで伏線を一気に回収する。冴えないキャラクター達がそれぞれの困難を克服し、大きなことをやってのける・・・その純粋過ぎるカタルシスには感動する。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 遂にNYタイムズ誌まで?ガキ使の黒塗りメイク批判は行き過ぎだと思う理由!
  2. 想定外のラストに衝撃!『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』で初めてアメコ…
  3. 2017年 勝手に選ぶベスト洋楽 TOP10
  4. ロッキンにサザン13年ぶりの降臨!昨年の桑田ソロに引き続きフェスに出る意味とは!…
  5. またもコンサート会場が狙われる「米国史上最悪の銃乱射事件」から音楽ライヴ運営の将…

関連記事

  1. 映画レビュー

    『イコライザー2』根底にあるのは水戸黄門のような勧善懲悪だからこそ観てて爽快!

    正義の貫徹というド直球な設定が気持ち良く、前作では理不尽な悪に虐げ…

  2. 映画レビュー

    『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』こそ民生を理解していない

    薄っぺらい映画だった。奥田民生に憧れる理由は凄く共感できる。自由奔…

  3. 映画レビュー

    マーベル史上最高傑作更新!『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』が面白すぎる!

    最近のコミックヒーローは大変だ。単純に悪者を倒して、めでた…

  4. 映画レビュー

    【映画鑑賞日記】ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

    ティム・バートンという映画監督をどういう作家性と位置付けるかにもよ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. 音楽

    【徹底考察】ビルボード1位、米英人気過熱、国連演説・・・勢いが止まらないBTS(…
  2. 音楽

    PSY「江南スタイル」が持つYOUTUBE再生回数1位の記録を破ったのは!?【最…
  3. ニュース

    【日米LGBT理解度格差】LADY GAGAが「ミス・ゲイ・アメリカ」選出!一方…
  4. 映画

    何故「バルス現象」は起きるのか?その理由は日本特有の国民性と風土にあった!
  5. 映画レビュー

    『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…
PAGE TOP