映画レビュー

『ジョン・ウィック:パラベラム』アクションが九割を占め正直飽きる・・・

(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

愛犬を殺され、その復讐のためにマフィア組織を全壊させてきたジョン・ウィック。すべては犬から始まっている。本作でも、ハル・ベリー扮する女殺し屋が自分の飼ってる犬が撃たれた瞬間に、相手が権力者でも感情的に銃で撃ちまくったし、下手したら『僕のワンダフル・ジャーニー』以上に“愛犬家映画”なんじゃないかと思える。

前作で、裏社会でも聖域とされるホテル「コンチネタル」で禁断の殺しをしてしまい、掟を破ったことで、懸賞金1400万ドルが懸けられ、追われる身となるところから第三弾がスタート。役所手続きのように、老婆がジョン・ウィックが組織から除名され、全世界の殺し屋から狙われるまでカウントダウンする事務的な進行がゲーム仕様で面白い。鬼ごっこ、そのものだ。

このジョン・ウィックは裏社会が舞台となっているが、第三弾ともなれば、様々な組織が出てくる。様々な新キャラが出てくるのは、ロール・プレイングのようで面白い。ますますゲーム感が増す。その各国の組織へ向かうためにジョンは世界を縦横無尽に渡っていく。その無国籍感がシリーズ最大のスケール感を醸し出していたように思える。

[PR]


ただし、アクションが九割を占めるだけに、正直飽きる。アクションが売りのシリーズだけに力の入れようも凄いのだろう。終始そればっか。キアヌ・リーブス今年で55歳である。千葉真一を敬愛し、親日家で今年お忍びで三重旅行に来たらしいが、日本の柔術にも精通してるのか、銃撃戦というよりも、生身のアクションが多かった。それだけに迫力もあったが、むろん残酷なシーンもある(隣の老夫婦の奥さんは「ひゃっ!」と目を伏せていたので免疫ない人はご用心)、けど、ほぼ血は出ない。水戸黄門の世界。だが、それでいい。娯楽であるためには過剰な表現は最低限に抑えるべき、韓国映画じゃあるまいし。


三部作だと思って、どんな結末になるか見ていたが、意外や意外にまだ続く。全米の興収で『アベンジャーズ/エンドゲーム』が三週連続で首位をキープしている時に、初登場首位を記録しただけあって、回を重ねるごとに人気が増しているようだ。『マトリックス』以来のキアヌの新たな代表作にもなっている。キアヌが動けるうちは、ずっと続けるのがいいが、もう少しアクションは控えめにしてドラマも見せてほしい。派手なアクションが続けば、飽和も早いから。それだけ心配。主席連合を本格的に敵に回してしまって、ジョン・ウィック、これどう収集付けるよ?

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

[PR]




[PR]

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 世界で大ヒット中の映画『スパイダーマン:ホームカミング』の主人公トム・ホランドの…
  2. 第10回 独断で選ぶ素晴らしい邦楽たちTOP10 2018
  3. 『君の名は。』のハリウッド実写化が失敗すると断言したい理由
  4. 『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…
  5. ロッキンにサザン13年ぶりの降臨!昨年の桑田ソロに引き続きフェスに出る意味とは!…

関連記事

  1. 映画レビュー

    『キャプテン・マーベル』最終決戦前の最重要作品!男性主義もサノスもぶっ飛ばせ!

    マーベル好きとしては非常に意味深い作品だったと思う。アベンジャ…

  2. 映画レビュー

    決して米軍万歳ではない『ハクソー・リッジ』でメル・ギブソンが描きたかった本当の事とは?

    メル・ギブソンの映画は苦手である。痛々しいシーンが無駄にリアルで目…

  3. 映画レビュー

    成功と反比例して深まる孤独『ロケットマン』で人間の幸せは何かを考える

    『ボヘミアン・ラプソディ』の成功で製作者たちが次に目を向けたの…

  4. 映画レビュー

    勝手に選ぶ今年良かった映画TOP10 2017大発表!

    今年は本当に多くの映画を観た。劇場鑑賞数68作品というのは人生…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

  1. 邦楽

    実は失敗していたサザンの紅白!ユーミンとの奇跡の共演に助けられ拍手喝采!
  2. グラミー賞

    今年のグラミー賞で明確になった黒人音楽(RAP/HIPHOP)劣勢の事実と、ブル…
  3. 邦楽

    KEYTALKの八木氏はナゼ愛されるのか?その無敵な愛嬌の謎と八木氏のドラムテク…
  4. ライブレポート

    ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017 3日目ライヴレポート
  5. ニュース

    【徹底考察】『カメラを止めるな!』は何故ここまでヒットしたのか?を真剣に妄想する…
PAGE TOP