ライブレポート

【ライヴレポ】13年ぶりの来日公演!U2『ヨシュア・トゥリー・ツアー』が凄まじ過ぎた!

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06年以来13年ぶりの来日となったU2
約40年のキャリアを誇りながらもライヴ動員は世界トップを維持し続けるモンスター・バンドの来日は文字通りの「事件」ある。なぜ、テイラー・スウィフトやエド・シーラン等、時代の寵児たちでさえも彼らを超えることが出来ないのか。それを紐解くには十分すぎる凄まじいライヴだったことは間違いない。まず、今回のツアーは音楽史に燦然と輝く、1987年の歴史的傑作『ヨシュア・トゥリー』の再現を現代でするコンセプトに加えて、U2の代表曲も惜しみなく披露するという贅沢すぎる内容で、既に全世界から大絶賛を受けているものである。

とにかく、会場入りして度肝抜かれた。さいたまスーパーアリーナの会場の端から端までに渡る巨大すぎるスクリーン。こんなサイズは見たことがない。開演時刻とほぼ同じタイミングで、暗転からメンバーが花道にフラットに出てきては「Sunday Bloody Sunday」「I will follow」「Pride (In the Name of Love)」とキャリアの初期曲を披露。会場のボルテージも既に最高潮だったが、ボノの変わらない伸びやかな歌声も健在で、余計な演出のないアナログな生演奏に、U2のロック・バンドたる尊厳を感じる。

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その後、前方ステージに4人が移動し「Where the Streets Have No Name」の演奏が始まると、それまで赤く光っていた巨大スクリーンがモノクロの大空の映像に切り替わり、そのまま荒野に直線に伸びるハイウェイを滑走する疾走感ある映像が展開される。曲と映像のシンクロが何とも言えない高揚感を醸しだす。今まで体験したことのない壮大なライヴ体験であった。この瞬間こそ、このツアーを最も象徴し、ハイライトとも位置づけても良いような気がする。


いよいよ始まった『ヨシュア・トゥリー』の楽曲群。バックステージには、ヨシュア・トゥリー(=ユッカの樹)が生える南西部の砂漠地帯、そこに建つポツンと一軒家にアメリカの国旗を描く女性や、その家の前で軍隊のヘルメットを着脱する人々が映し出される。言わずもがな、『ヨシュア・トゥリー』は、コントラ支援(冷戦下の米国による中米への親ソ連勢力排除活動中、米政府が共産圏と親交深めるニカラグアに対抗する反政府武装組織コントラを協力したこと)を告発する「Bullet the Blue Sky」など社会風刺楽曲で成り立つ意義深い作品だ。それを象徴する映像とバンド演奏とが協奏する一大叙事詩は程良い緊張感すら漂った。


そこから、楽曲は現代にワープする。「Elevation」「Vertigo」「Even Better Than the Real」「Beautiful Day」と、これ以上ないキラーチューンが繰り広げられる。個人的には、この頃の楽曲が大学生前後と多感な時期に聴いてきたU2なので思い入れも深い。ボノもメイクして妖艶な容姿に変身している。巨大スクリーンにはリアルタイムの会場の映像や、ポップ・シンガー顔負けの多彩でド派手な映像で彩られ、カオス状態、会場もこの日一番の盛り上がりを見せる。ベテランのロック・バンドとは思えないほどポップで多幸感溢れる光景に、U2の現役性を感じた。


その後、「Ultraviolet (Light My Way)」でボノが歌う背景で、紫式部からオノヨーコ、草間彌生、エレン・ジェネシスと世界的著名人を映し出す一方で、プッシーライオットや伊藤詩織らも映し出された。このように、ロックを通じて社会と向き合い続けるからU2は常にリアルで現役感を失わない。この日、「Walk on」はやらなかった。聴きたい曲はまだまだある。13年とは言わず、またすぐにでもお目に掛かりたいと思わずにはいられない(未だに余韻に浸っている)。

2019/12/04(Wed)@さいたまスーパーアリーナ

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

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