映画レビュー

【映画鑑賞日記】殿、利息でござる!

© 2016「殿、利息でござる!」製作委員会


喜劇かと思っていたら意外にも感動作だった。
この時代劇が2016年の今に公開される意味深かさを、ひしひしと感じながら観ていた。
貧乏な宿場町の農民が殿様にお金を貸して、その利息を得ることで、町の貧困を抜け出す物語。自分たちの利益先行でなく、町の将来のための金策の話。

定数削減も完全無視で、社会保障と税の一体化の増税だったはずなのに、年金支払額は年々増える一方。
そして、公私混同した税金の不正使用が発覚中の舛添東京都知事・・・・・・
劇中でも山崎努が夜逃げする家族に向かって「君が悪いのではない、社会の仕組みが悪い」と言いますが、本当に庶民を苦しめるだけの税収システム、えげつない搾取型の社会構成しか見えない日本を憂いたくなる今こそ観るべきタイムリーな映画!



是非とも都知事や国会議員の先生方には、この映画を観ろ!と言いたい。
<与える者は与えられる>の精神で、私欲でない将来のための散財。まさに理想的な映画・・・・・・というか、これが当たり前であってほしいと思うが。

それと、この映画は役者の演技で魅せられた気がした。
個人的には西村雅彦がツボで・・・・・・シティボーイズのきたろう然り、この辺の俳優さんの喜劇オーラには敵わないな~
それと、瑛太ってのは不思議な役者で、テレビで見てるとそうでもないんだけど、映画だといいんすよね。スクリーン映えするというか、撮られ方を知ってる気がする。
で、何といっても、この映画の最大の話題は羽生結弦選手だろう。
フィギュアスケートという表現力を競う選手だからだろうか、初の映画出演とは思えない堂々たる存在感、プロの役者陣の中で見劣りはしなかった。ちょうど同時期公開中のEX●LE総出の不良映画も見る機会があったのだが、喧嘩するしか芸の無い映画で疲労困憊だったもんで、そんなザイル系自己陶酔演技よりも全然マシだったなんて言ったら怒られるか(笑)ごめんなさい!

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。


 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. THE ORAL CIGARETTES山中がビバラでUVERworld TAKU…
  2. パリピが日常悩んでる嫌なことって何?ストレス溜めない極意がULTRA JAPAN…
  3. 【全曲レビュー】桑田佳祐の最新作『がらくた』が凄過ぎた!大衆音楽ここに極まり!
  4. 2018年も大活躍間違いなし“次世代イケメン俳優”を青田刈り!
  5. 今年2018年のサマソニがガラガラの異常事態!~その原因を探ってみた

関連記事

  1. 映画レビュー

    『メアリと魔女の花』が駄目だった理由は完全に宮崎駿から解放されてなかったからだ

    アニメ映画というのは少なからず何か心に残るシーンと言うものがあろう…

  2. 映画レビュー

    『10 クローバーフィールド・レーン』B級感を楽しんだ者勝ち!

    何よりもこの映画の<B級感>を楽しむことが一番だと思い…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

  1. ライブレポート

    METROCK 2017 1日目完レポ
  2. ライブレポート

    ROCK IN JAPAN 2018 4日目(2018/08/12)ライブレポー…
  3. 映画レビュー

    『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…
  4. ライブレポート

    【即日ライブレポ】KEYTALKの横浜アリーナ公演は到達では無く“門出”だった!…
  5. ライブレポート

    COUNTDOWN JAPAN 1718 3日目ライヴレポート
PAGE TOP