ライブレポート

ビクターロック祭り2018に行く

© ROCKinNET.com All rights Reserved.

今年で五年目を迎える「ビクターロック祭り」に今年も行った。
特定のレコード会社の音楽イベントではあるけど、ビクターという「色」がないからいい。そもそも、個人的に好きなミュージシャンが多く属しているのがビクターなのである。CD棚を見るとビクターのロゴが並んでいることに驚いたことがあった。本当に素晴らしいミュージシャンが多い。それだけ、スタッフの千里眼やプロモート力が優れている証なのかな。

今年のラインナップを見て気付いたことがあった。
出ているミュージシャンが、大半、三十路後半に差し掛かるおっさんな俺よりも年上なのである。どういうわけか(とりわけ邦楽特有の)フェスは年々、参加者の若年化が目立つ。バンドも世代交代されているから仕方ないだろうが、邦楽フェスがキッズだけのものというのも寂しいだろうと思っていた。
しかし、この日のバンドはベテラン揃いである。自然と観客の年齢層も上がっていた。モッシュも起きない。刺激を求める俺的には物足りなさも感じたんだけど、邦楽フェスはキッズだけのものではない幅広い年齢層にも受け入れられるフェスの在り方を考えれば、この光景は良いものだなと感じた




●never young beach

細野晴臣や大滝詠一など大御所から、くるりや、最近ではsuchmosと、脈々と受け継がれているシティ・ポップの系譜を2010年代に感じたことの安堵感があった。良い具合の脱力感が瑞々しくて朝イチに見るステージとしては心地良かった。彼らがこうして今の聴衆に受けるというのは、やはり、いつの時代にも都会ロックの快適な中流の無気力を人は求めているんだろうと思った。

●ORANGE RANGE

大衆バンドからライヴバンドへと方向転換して久しい。新曲「チラチラリズム」をきちんと際立たせて見せたのが偉い。ただ、やはり懐メロになりつつある。新曲ではリアクションが薄いのに「上海ハニー」「イケナイ太陽」では大盛り上がりになってしまう。レンジの本気は、この程度ではないと彼らの将来を見据えると少し惜しい気もしたけどね。

●サンボマスター

このフェスは売れっ子でも持ち時間は30分程度とフェスの中でも特に短い。そんな限られた時間内でもサンボは全力で手を抜かない。いつもの温度感で、愛と平和を訴え、ロックを届ける。熱気と感動を詰め込む。人を励まし、未来を明るく照らす。流石としか言いようがない熱さに感動しか覚えない。最新曲「YES」に涙腺緩みながら、今年もたくさん会おう!と心に決める。

●竹原ピストル

いきなりリハが始まる。ビートたけしの「浅草キッド」吉田拓郎「落陽」と名曲中の名曲を歌う。しかも、絶叫し既に本域だ。この男にはリハも本番も無いのか。しょっぱなで披露した「よー、そこの若いの」の途中で噛んだので、“悔しくて今日寝れない”と、最後に再披露。会場の拍手も温かかった。アコギ一本で、あそこまでの熱量を発する・・・・・・本物だと改めて感じた。

●KICK THE CAN CREW

昨年はフリースタイルダンジョンが流行したり、Creepy NutsやSKY-HIなど、閉塞的な時代に強烈な風刺ラップを発するラッパー達が登場したりする中、14年ぶりに復活したキックは相変わらずの大衆ポップに徹していた!“らしさ”で勝負したことの潔さと、フェスで見るには調度いい軽薄さが愉快だった。下がってんのだったら、上がってぇ~る!方がいいに決まってるもんね。

●レキシ

正直だいぶ前から時間が押していたんだよね。会場中の巻け巻けオーラが半端なく、けど、それに反比例して増える稲穂。レキシの人気が、いよいよ凄いことになってきているのを肌で感じる。少し危機感もある。もっと片隅で馬鹿げたことをしてる方が性に合ってると思うから。ボケも巻き目。お得意の脱線も抑え気味。ちょっと今日の池ちゃんは物足りなかった(笑)

●Dragon Ash

DAがやはり凄いなと思うのは楽曲の質、演奏力の高さは言うまでもなく、「百合の咲く場所で」や「Fantasista」等の往年の人気曲の中で新曲が聴き劣りしないところだと思った。「Mix It Up」最高にカッコ良かったなぁ。20年前に自分達をスカウトした逝去されているビクターのディレクターの思い出話を語るkjの姿を見て、ビクター愛してるんだなと少し感動した。

ビクターには本当に素晴らしいアーティストがまだまだいる。今日出演しながらも見れなかったアーティストもいる。個人的にはフェス始めが毎年これになっているのだが、準備運動と言ったら言葉が悪いが、年明けで眠っている身体とロック魂を呼び起こすには、このくらいの規模感と温度感が調度良かったりもする。来年もタイミングが合ったら来たいと思ったフェスだった。

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。




 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 【全曲レビュー】桑田佳祐の最新作『がらくた』が凄過ぎた!大衆音楽ここに極まり!
  2. THE ORAL CIGARETTES山中がビバラでUVERworld TAKU…
  3. 【ライヴレポ】ワンオク初の東京ドーム公演で見た“世界基準のバンドの風格”に圧倒さ…
  4. 2018年も大活躍間違いなし“次世代イケメン俳優”を青田刈り!
  5. 【ヒットの勝算はネット戦略にあり?】恐怖のピエロ映画『IT』が公開第三週で興収首…

関連記事

  1. 邦楽

    この日を待っていた!桑田佳祐12年ぶりのROCK IN JAPAN出演が決定!

    思い返せば12年前の2005年の夏――当時、就職活動に喘ぎ苦しむひ…

  2. 邦楽

    UVERworldの男祭り遂に東京ドーム実現!でも女性CREWからブーイング?

    最近のUVERworldは本当に凄い!!我々のドンピシャ世…

  3. 邦楽

    やはりサマソニのB’z抜擢は失敗だった?チケット売れ行きに見る揺るがないサマソニ洋楽至上…

    夏本番、いよいよフェスシーズン到来!去年チケット売れなかったフ…

  4. 邦楽

    大発表!2012年素晴らしき邦楽たちTOP10!

    毎年、恒例化しました!Best 邦楽 TOP10です!今年、輝…

  5. 邦楽

    国民級巨大イベントを終え、サザンは今後…

    この夏、邦楽シーンの話題を一気にかっさらい、復活ライブを国民的…

  6. テレビ・芸能人

    松本人志のタウンワークCMにWANIMA登場!

    今の10~20代若者のカリスマバンドWANIMA我々30代…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. 邦楽

    DA PUMPがSMAPの振付をすることが芸能界で衝撃的である理由
  2. 映画レビュー

    『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…
  3. ハリウッド

    もはや超人!『ミッション・インポッシブル/フォールアウト』の撮影舞台裏を知ればト…
  4. ライブレポート

    COUNTDOWN JAPAN 1718 3日目ライヴレポート
  5. 邦楽

    KEYTALKの八木氏はナゼ愛されるのか?その無敵な愛嬌の謎と八木氏のドラムテク…
PAGE TOP