邦楽

アジカン後藤が「フジロックの政治利用」批判に反論!正しい音楽と政治の距離感とは?

www.barks.jp/news/?id=1000037718

今夏2016年のフジロックに学生団体「SEALDs」の奥田愛基氏やジャーナリストの津田大介氏らが出演することに対し、ネット上で「フジロックに政治を持ち込むな」「音楽の政治利用」と批判の声があがっていることに、アジカンの後藤正文が「フジロックのこと知らない人が言ってるよね」と反論。
※SEALDsの主張に対する賛否では無く、ここで言いたいのは音楽と政治の距離感ね。勘違いなく。

ゴッチは「これまでいくつものNGOやアーティストが様々な主張をステージで繰り返してきた」と、フジロックと政治の関係性について述べ、今回の批判について「『読経に宗教性を持ち込まないでください』みたいなもの」と指摘。続いて「フジロックに」ではなく「音楽に政治性を持ち込むな」という意見であれば、「リスナーは自由に言っていいと思う。そういう意見に忖度するかどうかも、作り手の自由だ。」との考えを示した。

軋んだ想いを吐き出したいのは/存在の証明が他にないから
掴んだはずの僕の未来は/「尊厳」と「自由」で矛盾してるよ

アジカンの名曲「リライト」の節であるが、ゴッチは昔から吐き出したいんだろうね。自由が矛盾することを憂わないためにも、自分の証明のためにもね。だから、こういう臆することないコメントもする、生粋のロック・ミュージシャンだと思う。

[PR]


そもそも音楽(だけに限ったことではないが)表現というのは、ある種のアーティストの主義主張、意見だと思う。そこに社会性・風刺が込められることは何にもおかしいことではない。これを批判することは、かつてナチスを批判したチャップリンを、黒人差別や世界平和を願ったマイケル・ジャクソン、女性の権利向上を訴え続けるビヨンセをも批判するに等しい。
最近はフェスの数も増え、各々がテーマパーク化している。手軽に参加できることは別に悪いことだとは思わないが、元来、野外音楽フェスというのは、殊更フジロックは社会と対峙し主張を行ってきた。特に環境問題にはじまり、脱原発や反戦のメッセージを常に発信し続けてきた。そういうイベントであり、何を今更なのだ。

ボブ・ディラン「風に吹かれて」やピート・シーガー「花はどこへ行った」といった曲が反戦集会で歌われるように、音楽にもフェスにもメッセージ性や社会と対峙する意見があって然るべきものだと思う。むしろ、主張もないような、お花畑な音楽ばかりが溢れる閉鎖的な状況こそ怖いし、ロックの意味はない気がする。「事なかれ主義」こそ無難で良しとし、「主張を嫌う」今の世論や風潮にあることだが、フェス参加者もそんなのがいると思うと、「フェス来るな!」って思ったりするのは乱暴な意見かな?

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

[PR]

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 安室奈美恵の引退への想い~安室という現象が現代の日本女性像を変えた~
  2. 『ブラック・パンサー』を観た!社会風刺と娯楽性が融合したマーベルの新傑作が誕生し…
  3. 何故「バルス現象」は起きるのか?その理由は日本特有の国民性と風土にあった!
  4. 2017年 勝手に選ぶベスト洋楽 TOP10
  5. 『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…

関連記事

  1. 邦楽

    GReeeeNがTV初出演することに苦言を呈す

    ヒットすればいいって話ではない。歯科医と二足の草鞋を履いて歌手…

  2. ライブレポート

    【ポップ・ミュージックの理想郷】桑田佳祐「がらくたツアー」東京ドーム2日目を観る!

    冷静に部屋を見渡すと、本当に生きる上で必要な物の少なさに驚く。…

  3. ライブレポート

    COUNTDOWN JAPANのRADWIMPSが凄過ぎた!

    今回のCDJで特に印象的なのは、やはりRADWIMPSでした。…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. ハリウッド

    【報酬額予想】相当稼いだだろう新スパイダーマンのトム・ホランドが確定申告で困って…
  2. 邦楽

    サザン40周年ライヴをLVで観る!~親近感こそサザン最大の魅力だと再確認する~
  3. ライブレポート

    COUNTDOWN JAPAN 1718 3日目ライヴレポート
  4. 日記

    大雪なので雪の日に聴きたい楽曲を集めてみた!
  5. 映画レビュー

    実写化史上最も成功していると言って過言でない『美女と野獣』に感動する
PAGE TOP