グラミー賞

大衆化と若年化で巻き返しを狙うグラミー賞に勝算はあるか?

@UNIVERSAL_INTER

若返りと大衆迎合で巻き返しを図った?

会長暴言の詫び?女性だらけだった昨年のグラミー賞!

来年のことを言えば鬼が笑うと言うけれども、早くも来年2020年1月26日に発表される第62回グラミー賞のノミネートが発表された。昨年は白髪爺のNARAS会長(昨年で退職)の女性アーティストに対する「お前ら頑張れよ」発言が大批判を受け#Metooをこれでもかってくらいに反映させた女性グラミーとなった。
実際にチャイルディッシュ・ガンビーノが最優秀楽曲と最優秀レコードを獲る健闘を見せたインパクトはあったが、最高賞と言われる最優秀アルバムはカントリー歌手のケイシー・マスグレイヴスが獲るも結局は地味過ぎてピンと来ないというのが正直な感想ではあった。

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大衆と距離を置くことで権威を保ってきたグラミー

これまでグラミー賞というのは大衆迎合しない独自の価値観で受賞を決めていたことで、その権威性を保っていたような賞だったが、黒人や女性への不遇が取り沙汰されるようになった現代において、その偏向的な根底の部分を疑問視されるようになり、ジャスティン・ビーバーなどの人気歌手らの辞退者が続出したことで、権威すら揺らぐ事態となった。そこでテコ入れの去年の女性優遇を経るも、あざとさが際立つ結果になったのは言うまでもない。だって、それでは何も解決できてないんだ。アデルの『25』とビヨンセの『レモネード』がひっくり変えるわけではないからね?

ビリー・アイリッシュが全主要部門でノミネート!

で、今年からはグラミーの歴史が動いたと言っても過言ではないラインナップに驚いている。
まずは、主要部門のノミネーションを見れば一目瞭然。2019年に大衆が好んで聴いてきた歌手や楽曲が勢揃いしているのだ。リゾが主要4部門を含む最多8部門にノミネート。ビリー・アイリッシュとリル・ナズ・Xがそれぞれ6部門で候補に挙がり、アリアナ・グランデも5部門と、これに続いている。耳にタコが出来ただろう「Old Town Road」も最優秀レコードにノミネートされている。逆説的に捉えると、チャートがそのまま反映された候補のような気がして意外性に乏しいという声もあるようだ。

ビリー・アイリッシュは最年少17歳で主要部門全部にノミネートされる快挙を成し遂げている。とにかく2019年は彼女の年だったと言っても過言ではない。主要部門制覇なんて出 202来過ぎなシナリオは、逆にワザとらしいので避けてほしいが、台風の目になることは間違いないような気がする。このように、高齢化が顕著だった主要部門の平均年齢が若くなってる傾向も!

テイラーやBTSなど意外に評価されなかった人気者たち

今年からグラミー会長が女性に変わったことで変化を強調させたい意図は伝わってくるが、やはり毎年ケチはどこかしらからは出る。まずは、グラミーの女神テイラー・スイフトの冷遇だ。前作は冒険し過ぎたことで評価も著しくなかったが『LOVE』はテイラー節炸裂だっただけに意外だ。主演映画『アリー/スター誕生』でオスカーの歌曲賞を受賞したレディ・ガガも同様に、ほぼ無視されている状況だ(昨年公開だけに記憶には残りづらいよな)。また、BTS(防弾少年団)がグラミーの主要部門にノミネートされるのも時間の問題と思っていたし、「Boy With Luv」は今年を代表する楽曲には違いないが完全無視されている。多様性は叫ばれてもアジア人までは範疇には入ってないのかもしれない?

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今年のグラミーで期待したいパフォーマンス

授賞式に期待するのは、ビリー・アイリッシュが存在感をしっかり提示する強烈なパフォーマンスをしてくれること、ショーン・メンデスとカミラ・カベロがインスタで全世界に配信済みのイチャイチャぶりをグラミーの権威ある舞台でもやってくれること、グラミーと超絶喧嘩してたアリアナがご機嫌良く歌唱してくれること、今年世紀の仲直りをしたテイラーとケイティがコラボすること(ただノミネートが少ないだけに来ない可能性がデカいんだよな、、)かな?

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

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