映画レビュー

単純明快の完全勝利!『ランペイジ 巨獣大乱闘』胸も怪獣もデカいのが好き!それ以上は何も望まない!

(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.


映画は単純明快こそ面白いと思う。抽象芸術ではないから。それに娯楽である以上は分かり易い方が良い。特に仕事が忙しくて疲れている時とか余計に。疲れてるって時に、デヴィッド・リンチとか観る気しないもん。脳ミソ爆発するわ。

この映画なんて単に動物がデカくなっただけだからね。言ってみれば、この発想なんて50年以上前に『キングコング』でやってることなわけだ。そんな半世紀前の設定で、ここまで魅せるのだから大したものだ。昨年2017年の『キングコング:髑髏島の巨神』以来、ドデカい怪獣が出てくる単純なB級テイストの、けど、画力だけで全てを持っていくパワフルな怪獣映画が市民権を得たような気がする。こういう、明快さは嫌味が無くていい。
俺はデカいのが好きなんだ。『クローバーフィールド/HAKAISHA』とか『パシフィックリム』とか、『おっぱいバレー』とか?、でっかいの出てくるだけで興奮しちまう(笑)
昔の人は、初期のゴジラによって街が破壊される様を見てはストレス発散したなんて言うけれども、その感覚分かる気がする。アメリカの大都市の高層ビルが、遠慮なく壊されていく様は、なんとなく仕事疲れしてる脳には、やっちまえー!って爽快感が感じられた。別にアメリカだからとかってわけじゃない。日本だって中国だって何処だっていい。

けど、市民は全員退去させたとか、そういう台詞があったのが印象的で、そこまでコンプライアンスに気を遣わないと映画も作れないのかと堅苦しさを覚えた。もうね、こういうの観てると、『シン・ゴジラ』で集団的自衛権がどうのとか、自衛隊の武力行使がどうのとか、御託を並べてる馬鹿が大勢いたが、どれほど下らない事かって。この映画観てれば思うはずだ。

「防衛出動を命じる要件である武力攻撃は、国家かそれに準じるものを主体として想定しているため、巨大不明生物に対して防衛出動はできないと議論されているが、最終的には、有害鳥獣駆除を目的とした防衛出動命令が行われる。しかし、有害鳥獣駆除を目的として、自衛隊に駆除を命じることができるかというと、厳密に法解釈するなら難しい。なぜなら・・・・・・」馬鹿かよ! んなこと、どうでもいいだわ! とっとと撃て! とっとと爆撃しろ! 所詮、映画だ!


で、ロック様の見せ場もきちんとあるのが良いね。巨大なワニにヘリの爆撃機で立ち向かうとか。言ってみれば、ゴジラに人間ひとりで丸腰で立ち向かうようなもんでしょ? そんな馬鹿げたこと、ロック様にしか出来ません。けど、彼だからこそ成立もする。何故ならドゥウェイン・ジョンソンは今や超英雄だから。何でも許される。ひと昔前なら、ブルース・ウイルスがやっていたんだろうけどね。
どちらかと言えば、大ヒット作『ジュマンジ』の続編よりも、本作の方がジュマンジしてたように思える。ここまで動物が大暴れしないと、ジュマンジじゃない。けど、ロック様が映ってるワンシーンを切り取ったら、どっちがどっちだか分からない程度だと思う。

今後もこういう馬鹿映画は増えると思う。けど、大歓迎だ。毎度毎度、映画を観ては小難しいことばかり考えてばかりはいられない。馬鹿映画万歳! こういうのは絶対に映画館のスクリーン映えする映画は好きだ。大きさ勝負の作品である、絶対に家でDVD鑑賞なんて勿体無い見方をしないで頂きたい。スクリーンで!

(文・ROCKinNET.com編集部)
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