映画レビュー

テッド化したピカチュウも愛くるしい『名探偵ピカチュウ』程良い家族向け映画



©2019 Legendary and Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
©2019 Pokémon.

おっさん声で喋るのも劇中で理屈が通るのでOK!

結局「ポケモン」はピカチュウなんだなと思った。その愛らしさも何もかもピカチュウ無しでは何も語れないのだなと。本作でもモフモフ感などが再現されていて愛くるしさったらない、もはや世界共通のペットアイコンとして認識されているといっても過言ではないだろう。だから、予告編を見てピカチュウがおっさん声で喋ると知って拒否感を示したファンも多くいたことだろうが、それは物語の展開で理屈が通るから何の心配もいらない


そもそもアメリカは喋るキャラがお好き❤

そもそも、ハリウッド映画には、よく喋る系のキャラクターは多い。古くは『スター・ウォーズ』のC-3PO然り、今回のピカチュウ同様に愛くるしい姿と裏腹のおっさんキャラであるテッド然り、ピクサーのニモの相棒であるドリー然り。これって喋りの力量が試されるスタンダップ・コメディ文化が根付いているからだと予想するが、とにかくアメリカは喋るキャラが好きだ。

日本のポケモンに敬意を示すハリウッド版

今回もピカチュウの原型が無いまでに喋る喋る。ライアン・レイノルズが声を担当しているわけだが、『デッドプール』ほどの毒舌がないだけ家族向け映画として安心。失踪した父親を探すために、主人公の少年がピカチュウとタッグを組んで大きな謎に挑んでいくという王道的なストーリーも子供受けはいいだろう。大人も気兼ねなく見れて、たまにはこういうニュートラルな娯楽も心地良い。そもそも、ポケモンって「絆」を重要視しているシリーズだけに、本作も根本はソレを継承しているのでポケモン映画として面目が保たれている。


ポケモンGOの世界観が再現されている

とにかく、実写といえど、その容姿はアニメのままを踏襲していたのが良い。にも関わらず、メリーポピンズのような実写とアニメの融合ほどの違和感もないのは、おそらく我々が既に「ポケモンGO」でポケモンと共存するヴァーチャルリアリティな世界観を体験しているからだろう。あのゲームのまんまの世界観が広がっているのだ。

誰?なポケモンも多い(初心者の印象)

ただ、ライトな知識しか要してない者からすれば、たまに劇中に出て来るポケモンがあまりにマイナーなキャラがいて、本当に本家ポケモンにいるのかどうかすら懐疑的になったが、敢えて有名どころを避けたところに、ポケモン通を唸らせるものがあるのだろうか? あのパントマイムのポケモンは何なん?(笑)
(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。





[PR]

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 映画『アントマン』では味方だった猛毒蟻“ヒアリ”について徹底解説!
  2. RADWIMPS「HINOMARU」が物議!ポップ・ソングの右傾化に不自然さを感…
  3. ワン・ダイレクションのソロ実績がビートルズに並ぶ!活動休止後の各メンバーの成績も…
  4. 遂にNYタイムズ誌まで?ガキ使の黒塗りメイク批判は行き過ぎだと思う理由!
  5. 実写化史上最も成功していると言って過言でない『美女と野獣』に感動する

関連記事

  1. 映画レビュー

    先進国ニッポンの歪みを見事にえぐった今観るべき傑作『万引き家族』

    是枝監督作品は優しさに満ち溢れている。絆や愛情とは何かという根本テ…

  2. 映画レビュー

    前作に続き続編も成功★『パディントン2』は、チャップリンイズムを継承する傑作娯楽だ!

    笑って泣けて、本当に心が温まる映画とは、こういう作品を言うのだ…

  3. 映画レビュー

    『IT/イット “それ”が見えたら終わり。』久々の娯楽ホラーの成功作!

    北米で社会現象級の大ヒットを記録!アメリカでは社会現象級のヒッ…

  4. 映画レビュー

    群像劇の大傑作『パトリオット・デイ』を観て感じるテロ時代のリアル

    これぞ、刑事映画だと太鼓判を押したくなるような大傑作だった。この映…

  5. 映画レビュー

    『パワーレンジャー』が成功したのは若者の青春群像劇を多様性でもって描いたこと!

    スーパー戦隊の映画といえば夏は30分、冬は60分以内で終わることを…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

  1. 映画レビュー

    俺が勝手に選ぶBEST映画2016
  2. 映画レビュー

    勝手に選ぶ今年良かった映画TOP10 2017大発表!
  3. ニュース

    【フジから若者が消えた?】フェスの“聖地”フジロックが中高年化している問題。若者…
  4. 映画レビュー

    【映画鑑賞日記】ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
  5. ライブレポート

    ROCK IN JAPAN 2018 4日目(2018/08/12)ライブレポー…
PAGE TOP