ライブレポート

ROCK IN JAPAN 2018 4日目(2018/08/12)ライブレポート

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楽しい日、フェスの一日の時間が経過する速さと来たらない。本当に早い。
朝イチから発表されたのは、来年20周年を迎えるロッキンが、なんと5日間開催をするというニュース。例年に加えて、祝日が日曜日と被るらしい。それにしても強気であるが、この日も周年前にして凄いパフォーマンス目白押しだった。そんな2018年のロッキン最終日のライブレポートを、どうぞ!

●GLIM SPANKY

まだ20代の若さでこれほど正統派なロックを演るバンドもいない。70年代のブルースが色濃く残るオールディーなロックを、彼ら自身の解釈で現代アレンジされた骨太なロック。聴き応えは随一だ。
2010年代に、こういう若い世代のバンドが登場するところに、邦楽ロック界にまだ熱いロック・スピリットが根付いているのかなと安堵を覚える。が、彼ら自身はそんなこと気にも留めていないだろう。自分たちのやりたい曲をやるだけ。「愚か者たち」「怒りをくれよ」とかっ飛ばす。フェス的とか観客を躍らせるとか、そういう時代の潮流に媚びない。
亀本(Gt)が「置いてかなくていいよ、“全部、置いていけ”って言う人よくいるけど」と言えば、松尾(Vo)「ロックは自由な聴き方でいい 寝てもいいし、うつむいてもいい。ほんと、見方なんて何でもいいよ」とサラッと言いのける。カッコイイ。
続けて「常識に捉われた大人たちよりも、何かに打ち込んでる私の周りの大人たちの目の方がキラキラしてる」と言い放った後に歌った「大人になったら」《こんなロックは知らない/要らない/聞かない君が/上手に世間を渡っていくけど/聴こえているかい/この世の全ては/大人になったら解るのかい》最も胸に響いた歌詞だった。既成概念や観客にさえも媚びない姿勢が爽快だった。

セットリスト
M1 愚か者たち
M2 END ROLL
M3 怒りをくれよ
M4 ハートが冷める前に
M5 褒めろよ
M6 The Flowers
M7 大人になったら
M8 アイスタンドアローン

●BRADIO

これからという時にドラムの脱退のニュースが流れ、バンドの行く末が心配されたBRADIOであったが、そんな心配も杞憂だったようだ。この日は過去最高のバンド編成だった。観る度にバンドにスケールが増し、同時にグルーヴ感も増す。どこまで変化し続けるのだろう末恐ろしくなるバンドだ。
とにかく最高であった。黒人シンガーや演奏家をバックに、本格的なファンク・ライヴが展開。もはや、日本のフェス基準のレベルでは無い。新曲「きらめきDancin’」で幕が開け、のっけから横ノリ全開。他の追随を許さない一大ディスコSHOW。「Boom! Boom! ヘブン」「Back To The Funk」「スパイシーマドンナ」と畳み掛ける。演奏力の高さと、音の厚みで、パワーアップしているのが一目瞭然だった。なんで「Golden Liar」やらないんだろうか?

セットリスト
M1 きらめきDancin’
M2 Flyers
M3 Boom! Boom! ヘブン
M4 Back To The Funk
M5 スパイシーマドンナ


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●ヤバイTシャツ屋さん

とにかく楽しければ、それでオールOKである。実際に久々に何も考えずに暴れた。それ以上の言葉は不要な類のバンドだ。それは本人たちが最も認識しているだろうし。
フェスって、暴れたがりなだけのKIDSに好まれたら勝ちという側面はある。それを否定する気はない。自分もそうだったし(KIDSではないが)未だにそうだから。だから、音楽性とか演奏力とかどうでも良くて、はしゃぐが勝ちでもいいと思う。
「あつまれ!パーティーピーポー」でLMFAOの「Shots」の一節を、まんま楽曲内で使っちゃう(パクリともオマージュとも言わない)軽薄さも彼らの開き直りと思えば何でも無い。逆に愚かなのは、これが彼らのオリジナルだと思って、単細胞にはしゃぐこと。まぁ、あれだけクラブで流れていた楽曲だから、いないとは思うけど。ただ、ヤバTは邦楽ロック・ブームが成熟しきった頃に結成されたのだろう、既視感ありありなバンドだなと思った。オリジナリティが欲しい。でないと、彼らのようなフェスバンドの新陳代謝は思ったよりも早く飽きられるのも早い。

セットリスト
M1 Tank-top in your heart
M2 あつまれ!パーティーピーポー
M3 メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲
M4 鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック
M5 L・O・V・E タオル
M6 肩 have a good day -2018 ver.-
M7 Tank-top of the world
M8 サークルバンドに光を
M9 無線LANばり便利
M10 ヤバみ
M11 ハッピーウェディング前ソング


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●Superfly

2年前は喉の不調で出演が見送られた為、実に9年ぶりのロッキン出場となるようだ。観る度に歌唱力が向上するシンガーというのは何なんだろうか。凄まじい才能だ。努力も相当にあるだろう。あの華奢な体から出ているとは信じられない、ヴォーカル力の強さ。MCでは可愛くてか細い声なのに、歌唱となると一変する。歌を生業とするとはこういうことなのだと思わせる、歌い手の底力を見せつけられた気がする。
「愛をこめて花束を」「Wildflower」「Alright!!」「タマシイレボリューション」など耳馴染みのある楽曲を連投し、会場の空気を掴むやいなや「やさしい気持ちで」のジャズ・アレンジ、「マニフェスト」のブルース・アレンジなど難易度の高いアレンジのヴォーカルもクールに決める。鳥肌モノのヴォーカルに感動しか残らなかった。

セットリスト
M1 Beautiful
M2愛をこめて花束を
M3 Wildflower
M4 Alright!!
M5タマシイレボリューション
M6やさしい気持ちで
M7 Bloom
M8マニフェスト
M9 Fall

●サザンオールスターズ

13年ぶりの登場である。
圧倒的完勝であった! まさに別格! 桁の違いを見せつけられた。このフェスは、2005年から連続で来続けているが歴代No.1と位置付けてもいい。そのくらいの盛り上がりだった。何故サザンって凄いのか? 何故サザンは国民的と言われるのか? それを目の前で証明された気がする。
40周年の記念すべき年に唯一行われる野外ライヴが、このロッキンである。しかし、アウェイな環境だからこそ祝祭的なムードもさほどなく、いつも通りのサザンを見せただけなのに、あまりに存在が巨大だった。昨年のソロでの出場の際はマイナーな選曲で聴衆に響かなかったこともあってか、この日の選曲はサザンの王道であり最強だった。
「希望の轍」でいきなり登場しロッキンというフェス会場をサザン・ワールドに塗り替えたかと思えば「いとしのエリー」「涙のキッス」「愛の言霊~Spiritual Message~」「真夏の果実」と夏を彩る往年の名曲に心奪われた。畳み掛けるように「HOTEL PACIFIC」等のアッパーなアゲ曲で客席を煽る。「マンピーのG★SPOT」では“渋谷陽一出て来いや”と書かれたヅラを被って、変態仮面に扮した男性ダンサーと共に登場。大股広げられ股間に“みんなありがとう”と書かれた逆さ扇を翳される。大御所染みないところがサザンの真骨頂だし、これが許されるのは「桑田佳祐=エロ」のイメージが国民的意識化されているから。凄いことである。同じことを若手がやると単なる悪ふざけや茶番にしか見えなくなるだろう。
アンコールでは、ロッキンが来年20周年である祝福をしたOVERTUNEから「みんなのうた」に雪崩れ込み、ホース三本で客席に大放水! そして、サンバ隊と共に「勝手にシンドバッド」でピークを迎えつつ興奮の坩堝のまま幕を閉じた。これぞ、サザンをど直球に見せつけた。本当に凄かったとしか形容が出来ない。

セットリスト
M1 希望の轍
M2 いとしのエリー
M3 涙のキッス
M4 せつない胸に風が吹いてた
M5 栄光の男
M6 My Foreplay Music
M7 愛の言霊(ことだま) 〜Spiritual Message〜
M8 闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて
M9 真夏の果実
M10 LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜
M11 壮年JUMP
M12 東京VICTORY
M13 ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)
M14 HOTEL PACIFIC
M15 マンピーのG★SPOT
EN1 みんなのうた
EN2 勝手にシンドバッド


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今年のロッキンはアイドルの出場が目立ち“もはやロック・フェスにあらず”とか“アイドル・フェス”と揶揄されたり、[Alexandros]やWANIMA、ワンオクなど、全国のホールやアリーナを埋め尽くす旬な人気バンドの不在もあったりと様々な議論を呼んだ。そして、新旧のロック・ファンを色めき立たせたELLEGARDENの復活のニュースがあったが、出演に至らなかったことで不満の声があがった。
しかし、前半週の松任谷由実、後半週のサザンのように、現代J-POPやROCKの礎を築いた二大功労者を呼んだ意味合いは大きい。箔がついた。これが出来るのは、渋谷陽一の人脈、ロッキンしかできない。日本最大級の動員を誇るフェスとしての面目は保たれたように感じる。
毎年、変わり映えしないと言われがちなロッキンが、ここ数年は著名アーティストが出ることで、本当に毎年違ったロッキンが見れているように思える。フェス文化自体が過渡期に差し掛かっている中で、ましてや来年2019年に20周年を迎えるイベントとしては凄いことだと思う。来年はどんな感動が待っているのだろうか。楽しみである。
See you NEXT YEAR!





 

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