映画レビュー

『10 クローバーフィールド・レーン』B級感を楽しんだ者勝ち!

image source:http://www.imdb.com/title/tt1179933/mediaviewer/rm2202213120
Paramount Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ


何よりもこの映画の<B級感>を楽しむことが一番だと思います。
ただ、純粋に面白い!スターもいなければ、関連作『クローバーフィールド/HAKAISHA』のような大袈裟なCGも無し!B級感が出ることでの逆算的な成功例です。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で世界的大成功を収め、今最も注目を集めるクリエーターであり映画人であるJJエイブライムス(本作では製作ですが)の完全勝利です!彼にこの手の娯楽作をやらせたら右に出る者はいません!

恋人と喧嘩し家を出た女性が道中、事故に遭ってしまい、目覚めたら見知らぬ部屋に足枷を付けられ監禁されていた。部屋の持ち主であるオッサンは、原因は分からないが、外の空気は汚染されており出ると危険だというのだが・・・って話。

密室劇であり、ほぼ会話劇なんですね、何が本当で何が嘘か?黒澤明の『羅生門』宜しく、観客をもミステリーの中に引きずり込んでしまう巧妙な<真実と虚偽のシンクロ>しながらの展開には、緊迫感が途切れることなくドキドキの連続。見事としか言いようがありません。
あ、これは監禁しているオッサンが嘘ついてると客に思わせた瞬間に、その事実を覆し、一気に緊迫したムードに変えてしまう・・・緩急の付け方の、うまいこと!完全に翻弄されます!お見事です!

 

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