音楽

史上最悪なハーフタイムショーと言われたMaroon5が気の毒過ぎる!

NFL


昨年、警官による黒人への不当な暴力に抗議したコリン・キャパニック選手が国歌斉唱の際に跪き、その後、試合に出演できず実質上干されている現状と主催側NFLへの不服として、キャパニック選手を支援したJAY-Zやリアーナが出演をキャンセル。結局はMaroon5が出演することになった。その後、同バンドへの批判が集中。全米首位を記録した「Girls Like You」で女性賛歌を示した彼らがこのような形で差別的な扱いを受けるのも何とも皮肉である。同曲で共演しているカディ・Bも出演を拒否している。
本当ならば、スーパーボウルという全米注目度トップの場での歌唱は、アーティストにとっては自身のキャリアの中で最もハイライトであるはずだが、とんだ逆風になってしまった。パフォーマンス後も批判の嵐はやむことなく、バンドは会見を中止。史上最低のハーフタイムショーとまで言われる始末に。


ちなみに、トランプ大統領はキャパニック選手に対して人種差別から愛国心が無いと話をすり替え「あんな奴は即刻クビだ、この国からも追放だ」と発言。その後、キャパニック選手はNIKEの「JUST DO IT」30周年キャンペーンに出演し、若者から絶大な支持を得て、NIKEは売り上げを伸ばしていることから大衆の支持がどちらに偏っているかは明白である。

この騒動に関してアダム(Vo)は「振り返ってみれば、これまでどのハーフタイムショーも、何かしらの反発があったように思う。少しくらいの論争に耐えられなかったら、この仕事をするべきではないと思う。そういうものだと思うし、反発は想定内だ。でもそこから前進したいんだ。(今回のハーフタイムショーも)こんなに興奮したことがない。最大のギグだ。」としながら、反発に対しては「すべて音楽を通して答えたい」と言っている。

[PR]


事実、こういう報道は端に追いやられてしまうのが気の毒なのだが、Maroon5はNFLと共に今回の出演に当たって青年らの手による青少年を対象としたボランティア運動団体「Big Brothers and Big Sisters of America」に50万ドルもの高額寄付している。バンドの意思が人種差別擁護でもないし、キャパニック選手不支持でもないことはハッキリしていよう。それどころか、今回の出演が、あまりに政治利用されてしまっていることが気の毒で仕方ない。ロック・バンドとしてハーフタイムという大きな夢に向けて、巡ってきたチャンスを実現させただけのことである。ヒット曲の多いバンドだ。パフォーマンスも十分過ぎる程にパワフルで何も例年よりも劣ることはなかった。執拗な攻撃が続くことや、エンターテイメント自体を偏向的な政治的観点で攻撃することには関心はしない。2月下旬の来日公演が楽しみで仕方ない。

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

[PR]





[PR]

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 『いぬやしき』興行失敗で垣間見える漫画原作映画の限界~世間はエグさに飽きている
  2. 今年2018年のサマソニがガラガラの異常事態!~その原因を探ってみた
  3. DA PUMPがSMAPの振付をすることが芸能界で衝撃的である理由
  4. THE ORAL CIGARETTES山中がビバラでUVERworld TAKU…
  5. 『君の名は。』遂に北米公開で絶賛の嵐!

関連記事

  1. 音楽

    ジャスティン・ビーバーが陸上デビューか?目指すは東京五輪?

    新曲「Yummy」がYoutubeで公開されるや否や、…

  2. ライブレポート

    祝!サマソニ10周年【SUMMER SONIC 09】vol.1

    8:30に海浜幕張駅集合で、朝起きたのが8:30。先週…

  3. 音楽

    ノエルが名曲「Don’t Look Back In Anger」の秘密を暴露!ストリップ行った直後に…

    2017年5月に発生したアリアナ・グランデのマンチェスター公演…

  4. 音楽

    本日、世界はストーンズ祭り!

    圧巻の3時間!待ちに待ったストーンズ50周年ライブ。…

  5. 音楽

    1D、2016年春から活動休止

    4人体制後、初となる新曲「Drag Me Down」をリリース…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. ライブレポート

    ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017 4日目ライヴレポート
  2. 邦楽

    第10回 独断で選ぶ素晴らしい邦楽たちTOP10 2018
  3. ニュース

    アリアナ・グランデのライヴ会場で起こった爆発テロについて
  4. 音楽

    【FUJI ROCK直前特集 Part.2】音楽に政治を持ち込むのは是か?非か?…
  5. 映画

    是枝監督『万引き家族』がカンヌで最高賞!カンヌにおける日本映画の歴史と、今回の受…
PAGE TOP