ライブレポート

これぞクラプトンなセトリにまさかの奇跡実現!至福で至極のクラプトン武道館ライヴを見た!

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御大、平成最後の来日公演となる。もちろん会場は武道館だ。来日アーティストとしては最多で96回目もの公演が実現したことになるそうだ。会場には世代の壮年?老年?の先輩たちから、如何にもロック通な若い世代まで満員状態だった。個人的には実に10年ぶりのクラプトンとなる。その理由としては、近年は持ち歌をやらずに好きなブルースをカヴァーするといったような、ファンが見たいクラプトンとは到底言い難いライヴが続いている噂を耳にしていたからだ。

昨年2018年に、聴覚障害であることや、ギタープレイが思うように出来なくなってきていることを公言したことが気掛かりでもあり、久々に御大の姿を見ようと決意。知らないブルース三昧でも構わねえやい!の勢いで行ってみた。まず、心配だったプレイについては、蓋を開けてみれば問題なし。至極のプレイ炸裂。クラプトンってのは、つくづくプレイヤーなんだなと改めて思った。と同時に、シンガーなんだなと確信した一夜だった。というのも、代表曲が連投。冒頭から「Pretending」。これで訳の分からないブルース責めの不安は吹き飛んだ(笑)

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そして、この日一番の歓声が上がったのは、やはり「Tears In Heaven」だった。実は前回10年前にクラプトンを見た時は聴けなかったので初だった。浅はかなファンだなと呆れられてしまいそうだが(世代では無い言い訳も虚しいだろうが)、ようやく聴けた喜びは一塩だった。文字通り“(楽曲に演奏に歌声に)酔いしれる”体験だった。で、次に演奏されたのが「Layla」。意外な順番での演奏に戸惑いながらも、会場の熱気が一気に上がったのを肌で感じる。しかも、エレクトリック版での演奏だ。2013年からアコースティック版でしか演奏して来なかったとされるだけに興奮の坩堝。そのまま「Badge」に雪崩れ込み、大名曲「Wonderful Tonight」で会場の涙腺を再び刺激したかと思えば「Crossroads」へと続く圧倒的で完璧なまでのセットリスト。特に「Wonderful Tonight」の美しさは普遍的で心が洗われる思いだったなぁ。
終盤はロバート・ジョンソンのカヴァーであるブルース「Little Queen of Spades」、クラプトンが笑みを浮かべながら、バンドメンバーと演奏自体を楽しんでいるかのように演奏された「Before You Accuse Me」で圧倒的なブルースショウの本編が終わる。


そして、事件が起きる。
アンコールはもちろんアノ曲だろうと誰もが予想してる中、ステージにジョン・メイヤーの姿が!!
数日前に同じ武道館でパフォーマンスしたまま残っていたらしい。俺も人目はばからず「うわぁ!」と本気で驚いた時のリアクションをとってしまったが、新旧天才ギタープレイヤーによる奇跡とも言える「Cocaine」共演には鳥肌が立った。会場の「コケィーン!」の大合唱にも熱が入っていた。10年ぶりにひょっこりと顔出しといて、偶然にもこの日だけのサプライズに遭遇できたことに感謝しかない。最高の夜だった。
御大は何かと引き際を模索する発言が多いが、まだまだ現役であり、堂々たるレジェンドである由縁を見せつけられたもんだから、是非、またそう遠くない将来、武道館でお会いしましょう!

追伸
どうでもいいけど、新元号が令和になって「Layla」の時に「レイワ~」と替え歌を歌ったかどうかなんて、糞にもならない親父ギャグで盛り上がって奴らはちょっと己のセンスを本気で恥じた方が良い(笑)新元号がどうのの話ではなくて、その発想が糞つまんねえから。クラプトンが日本の元号を気に掛けているわけも無く、それを見に来ているロック通の観客が、そんな糞さっぶい冗談を口にする訳もない。

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【セットリスト】
01. Pretending
02. Key To The Highway
03. I Wanna Make Love To You
04. Hoochie Coochie Man
05. I Shot The Sheriff
06. Driftin’ Blues
07. Running on Faith
08. Nobody Knows You When You’re Down and Out
09. Tears In Heaven
10. Layla
11. Badge
12. Wonderful Tonight
13. Crossroads
14. Little Queen of Spades
15. Before You Accuse Me
アンコール
EN1. Cocaine

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

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