テレビ・芸能人

たった43票の不支持票で明石家さんまを「老害」で片付ける無責任な扇動暴力

明石家さんまが、それでも「国民的」と証明した結果である

そもそも笑いの嗜好なんて人それぞれだと思うけどね

昔まだ「エンタの神様」が大流行していた頃。大学生だった私は合コンなんかに連れられ「好きなお笑いは?」なんて話題を振られたものだ。波田陽区、藤崎マーケット、ジョイマン、長井秀和あたりを言ってれば無難に場が盛り上がったにも関わらず、空気の読めない私は「高田純次かな、俺ら小学生だったけど元気が出るテレビなんて最高だったじゃん。」なんて言って場の空気をシラケさせたことがあった。

『日経エンタテインメント!』2019年8月号(日経BP社)より

笑いなんて人それぞれ好みが異なって良いと思うし、順位付けるなんて野暮ったらしいと思う。けど、人々は笑いに優劣を付けたがる。M-1やR-1なかもそうだろう。また、エンタメ雑誌「日経エンタテインメント!」は毎年「好きな/嫌いなお笑い芸人」をランキング化している。そのランキングで、今年2019年少し話題になったのは、好きな芸人トップに君臨し続けていた、明石家さんまが「嫌いな芸人ランキング」で、初の1位になったことだった。昨年、好きな芸人首位を独走していたさんまが2位に陥落し、サンドイッチマンが1位になった煽りも受け、さんま神話崩壊のように、ここぞとばかりに、ネット記事は「さんまバッシング」に荒れた。

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某批評家はさんまは「教養がない」と言うが芸人に教養は必要か?

「令和になって逆風が吹いている!」「空前の事態だ!」「人気に陰りが見え始めているのは否めない!」なんて、大袈裟な反応で批判を煽り立てる「老害化する笑いの天才の限界」と題した記事を書いた、某お笑い評論家の記事を読めば(そもそも笑いに評論は不必要と思えるが)、さんまは「教養がない」とまで侮辱される始末。ビートたけしの発言を元に「恋愛話は出来るが専門知識の話になると弱い」と、その評論家は言う。しかし、さんまは教養が無いのではなく、教養をひけらかさないだけであると思う。さんまは人生観や勝負感に確固たる哲学を持っているが、それすら出さない。「生きてるだけで丸儲け」と、道化を演じる。本当は映画やブロードウェイに造詣深い人であるが、テレビでその類の話はしないように。
そもそも、私はお笑い芸人に教養は不要と思っている性質なので(一流大学出て漫才も出来ないくせにクイズ番組ばっか出るとか)、良識的な優等生ちゃんが「色物」であるお笑いをやって何が魅力的なのか、少し危うさを持っている方が面白いじゃないかと思ったりもする。さんまは、それを十分に承知しているのだ。

フジテレビ「オレたちひょうきん族」より

たかが43票の不支持がまるで国民の声のように煽る批判記事

先程の評論家の記事でも「好感度が下がっている」前提で話が進んでいるが、このランキングの得票数に注目したい。たった43票なのだ。そんな少数意見を、まるで民衆の総意であるかの如く、時代の潮流とか、変化とかに置き換えてしまう無責任さの方に気味悪さを覚える単なる、さんまアンチがここぞとばかりに便乗し、強引に扇動しようと試みてる気がして虫唾が走る。それを「老害化」なんて安易な表現で片付けてしまうのは、もはや暴力以外の何者でも無い。
今回は「嫌いランキング」1位ばかりが注目されているが、同時に「好きランキング」では2位である。支持と不支持で上位に入ると言うのは、知名度が成せる業以外に無いわけで、明石家さんまが国民的といわれる由縁を証明した結果として認知すべきである。
たった43票の嫌い票で批判するよりも、45年間第一線を走り続けてきた功績と、未だに衰え知らずな姿に称賛を贈るほうが人としては素直だと私は思う。


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義理人情は果たし仲間を大事にする人格者でもある

出川哲郎のためにテレビ東京の番組に34年ぶりにゲスト出演(しかも山形まで遠征)したり、松本人志が「さんまのまんま」に出演した後には「ダウンタウンDX」にVTR出演したり、間寛平がアースマラソンに出た際に、途中で寛平に前立腺がんが見つかり緊急手術をした際には多忙なスケジュールの中サンフランスシスコまで飛んで行ったこともあった。師匠の笑福亭松之助とは週1で手紙のやり取りをするなど、人情味があって義理堅い人格者でもある。

ハラスメント発言か?TV番組を盛り上げるための手腕か?

先述の評論家は、今ブレーク中のりんごちゃんに「おっさん」と言ったことを「LGBTに無理解で露骨にハラスメント言動が少なくなっている中、さんまだけが旧態依然とした価値観にとらわれ、世の空気にそぐわない発言をしている」と批判。また、「剛力彩芽などの若い女優を本気で狙っていると公言するところがバッシングの対象だ」とも言っている。いつからだろうか、軽薄さを売りにしている芸人の言動にここまで柔軟性を持たずに真剣に批判するようになったのは。SNS時代において、如何にも、炎上を恐れるあまり個性を欠いた無難なものを良しとする現代っぽい風潮だ。

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さんまは以前こういう発言をしたことがあった。イケメン俳優がゲストに来た際に、「モテるでしょう」と言えば、それは事実なだけで話題は広がらない。トーク番組として成立しない。そこを敢えて逆に「あまりモテないでしょ」と言えば、相手は素の部分をさらけ出し、反論するかもしれない。それで番組は盛り上がる、と。りんごちゃんへの発言もそうだ、むしろ、これは絶好の振りなわけで、うまく切り返せないりんごちゃんもどうかと感じる。

若手女優好きは持ち芸!実は恋愛に無縁な人生を送るさんま!

フジテレビ「さんまのまんま」より

若手女優へのラブコールも、昔からの、さんまの芸風である。内田有紀と森高千里は本気だったみたいだけど、変にスケベ心で近付かない紳士的な部分を感じるけどな(さんま主演の大ヒットドラマ「恋も2度目なら」に森高が主題歌を提供するなんて、なかなか素敵な距離感だと思ったが)。本気で若い女性好きなら17年もやっていた「恋のから騒ぎ」の出演者に手を出していただろうが、そんなことも無かった。ましてや、大竹しのぶと離婚してから、浮いた話が一切ない。五月みどりってのがあったな(笑)所詮は営業トークのようなもの。以前、中村玉緒と浅田美代子が「これだけ近くにいて浮いた素振りも無い」と詰め寄ったことがあったほど。さんまは慌てて浅田美代子の近況に話題を振り回答しなかった。実は恋愛には無関心なのかも知れない。

老若男女、誰が相手でも笑いに昇華するまさに国民的話術

桂文枝襲名披露口上でのシーン

俳優や歌手だけに留まらず、「あっぱれ!さんま大先生」では子供を、「ホンマでっかTV」では学者を、他にも20代女性や東大生など、年齢性別関係なく芸人に昇華させてしまう、さんまの引き出し力は唯一無二だ。正に国民的。
そして、旬の俳優やアイドルとの軽薄なトークから、桂文枝襲名披露口上のような固い場でも絶妙な笑いを取れる芸人はそうはいない。どの場でも、お笑い劇場に変換してしまう、さんまの凄味はソコにあると思う。

SMAP解散時の木村派発言や、闇営業時の宮迫擁護発言など、確かに近年は「は?」と思える発言が続いたことで、好感を持てない人もいたかも知れない。けど、そこまで騒ぎ立てるような失言でも無い。変わったのは色物芸人に目くじらを立てすぎる窮屈な空気感なのかも知れない、なんて思ったりした。これが数万票の結果ならまだしも、小学校のクラス程度の人数の票であれこれ批判をする無責任な記事が平気な顔して書かれて、それに扇動されて自分の意見では無く同調圧力的に賛同しちゃう残念な人が多いことは本当に危機感を持った方が良いと思う。

メイン画像:YOSHIMOTO KOGYO CO.,LTD.

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

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