映画レビュー

【映画鑑賞日記】キングコング:髑髏島の巨神

(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED

映画を愛する映画馬鹿が振りかぶって作った、賛辞を持って「馬鹿だな」と言いたくなるような愛すべき究極の娯楽大作!
どこか、この振りかぶり方は『マッドマックス 怒りのデスロード』と通じるように思える。
「日本よ、これが怪獣映画だ!」と言わんばかりの、巨大な怪物たちの圧倒的なビジュアルのみで魅せた王道且つパワフルな作品だ。劇内で暴れまわる怪物たちを見ていると、あのシン・ゴジラがまるで地蔵に見える・・・怪獣映画の真髄を叩き付けられた。『シン・ゴジラ』がヒットしている時に御託並べて、ああだこうだ言ってる輩が非常に多かったが、「面倒くせえ、怪獣映画に、んな屁理屈いらねえんだよ!」と、全ての議論を吹き飛ばすほどの単純明快さ、開き直りが素晴らしい。圧巻だ、凄い映画が出来たもんだ!

これだけの男子歓喜のプロレス的要素があれば、男向け映画に他ならないが、マーベルでの敵役のイメージが根強いトム・ヒドルストンがイケメン臭をムンムン放ってるので女子視線にも最適。
加えて、キングコングとは本来は悲恋の物語で、こういう巨大怪獣バトル映画ではない。しかし、この映画の偉いところは、そんな人間の美女に対するコングの紳士的な態度まで描いているところにある。あの視線は紛れも無く「愛」であった。それは、これまで幾度と無くリメイクされたコングの姿に重なり、テイストは異なれど、道を反れずに、きちんと“キングコングしていた”のが嬉しい。
また、時代設定がベトナム戦争時というのがいい。そうなれば、自然と、髑髏島でのヘリでの奇襲が『地獄の黙示録』を連想させるが、このアメリカイズムが最弱だった時代に、アメリカ人が巨大な生物に圧倒され、一層に自信を無くすという皮肉さがまた良い。

とにかく、サーロインステーキを何枚も食わされるような「胃もたれ」レベルで娯楽が詰まった映画である。コングのみならず、怪物てんこ盛り。P・ジャクソンのコングも同じだった。正直、これらの怪物の多さが“売り”でもあり面白みを助長させているわけだが、予告編でネタバレし過ぎな気もする。本編で驚きが減ってしまった。予告の見せ方も考え直した方が良い。それだけ落第点。

(文・ROCKinNET.com)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 【フジから若者が消えた?】フェスの“聖地”フジロックが中高年化している問題。若者…
  2. ピーター死亡?アベンジャーズと違う?話題の映画『スパイダーマン:スパイダーバース…
  3. 遂に日本国内興収100億円突破!『ボヘミアン・ラプソディ』はアカデミー賞を獲れる…
  4. 実は失敗していたサザンの紅白!ユーミンとの奇跡の共演に助けられ拍手喝采!
  5. 初の武道館公演を控えるマイヘア椎木ってナゼ好かれるのか?彼の魅力を挙げてみる!

関連記事

  1. 映画レビュー

    『インクレディブル・ファミリー』14年ぶりの続編でも衰えぬ娯楽性と2010年代に通じる#metoo精…

    前作が14年前だというから嫌になる。しかも、ついこの前感があるから…

  2. 映画レビュー

    薄暗いシナリオ以上に役者の本域に感銘を受けた『怒り』

    救いのない暗い映画です。最近の邦画はとことん暗く、日本映画の韓国映…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. 邦楽

    【全曲レビュー】桑田佳祐の最新作『がらくた』が凄過ぎた!大衆音楽ここに極まり!
  2. ライブレポート

    SUMMER SONIC 2017 東京会場1日目ライヴレポート
  3. ニュース

    【歌姫から伝説へ】安室奈美恵に25年分の感謝を!さよなら、ありがとう安室ちゃん!…
  4. ハリウッド

    もはや超人!『ミッション・インポッシブル/フォールアウト』の撮影舞台裏を知ればト…
  5. テレビ・芸能人

    【徹底考察!】元SMAP「72時間テレビ」が大盛況!ネットはテレビに取って代わる…
PAGE TOP