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小室哲哉は何に詫びているのか?彼の引退騒動で世間の文春批判が過熱した裏にある違和感とは!

出典:Yahoo!ニュース

小室哲哉が引退する。
小室世代ドンピシャの30代としては、過去に小室ブームが凄まじかったのは肌で感じていた。オリコンも音楽賞も紅白も小室一色。長者番付でも芸能部門の域を超えて、日本全国で4位を2年連続でランクインするという前代未聞の偉業を成し遂げた。彼の登場により、100万枚売れるCDが続出し、業界全体の底上げにも貢献した。正しく時代の寵児であった。一方で、当時から“どれも似たような同じ楽曲”という批判が多かったりもした。

小室哲哉はミュージシャンという評価以上に、彼が優れていたのは、正しく「プロデュース能力」である。楽曲が似たようなものでも、歌い手が下手糞な姉ちゃんでも、4年間に渡って、日本のチャートを席巻させたスキルは凄い。世間の若者に何がウケるだろうかという推測と、その狙いが確実にターゲット層に届く為のプロモート力に長けた人。戦略家であって、楽曲提供する歌手を徐々に増やし「小室ファミリー」と呼ぶに至るまでフランチャイズ化させて、とにかくCDを売りまくる。作品をじっくり仕上げる職人というよりも量産型で売れさせれば良いと言う手法。「優れたビジネスマン」と形容した方が適しているように思える。

そんな彼が引退を宣言した会見で、見事に再び大衆意識を自分の意のように扇動したのに驚いた。2016年のベッキー以来、週刊文春による不倫報道が世に溢れかえり、世間はベッキーを徹底的に糾弾し、吊し上げた。そもそも、当事者間の問題である不倫に謝罪は必要なのか?(政治家など国民の血税で生計を立てる公人は除くとしても)謝罪すべきは、配偶者や身内であって、世間は関係ない。

即座に、世論は「天才ミュージシャンを引退させた文春が悪い」と攻撃を始めた。通常ならば、「病気の妻がいながら不倫するなんてけしからん!」となるはずの世論を、「引退しないでほしい」「文春ふざけるな」「音楽を奪うようなことをするな!」と自分の味方に付けてしまった。この扇動能力、切り替えし能力は、最盛期の小室のプロデュース能力に匹敵するもので、凄いとしか言いようがない。

しかし、文春は小室に引退勧告をしていない。不倫疑惑を報じただけだ。引退は小室の個人的な決断である。しかも、現に世間はここ数年、この引退騒動が出るまで、小室に見向きもしてなかったではないか。それを急に「天才を失わせるな」なんて随分と都合がいい。ここに、今回の引退騒動で巻き起こった執拗なマスコミ攻撃の違和感を覚える。




引退会見の小室の言葉にも理解に苦しむ部分はあった。
闘病中の妻に関して
・お恥ずかしながら小学四年生のドリルをやっている
・女性としての魅力も無くなり、女の子のようになってしまった
・歌手として、音楽の興味も無くなってしまった
ここまで妻KEIKOのことを不倫の弁明の場面で引き合いに出す必要はあったのだろうか? 「お恥ずかしながら」とか「小学四年生のドリル」とか「女性としての魅力もなくなり」という言葉の必要性はないのではないか。もちろん、介護の問題は深刻だが、あそこまで公の場で言わなくても良かったようにも思えた。ましてや、不倫の弁明会見の場だ。妻を引き合いに出すというのは男としても情けなさを感じずにはいられない印象だった。

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筆者が選ぶ本当に凄い小室楽曲5選

安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」
小室最大のヒット曲であり、それをリリース前に予測し実現させたプロデュース力に脱帽!

trf「EZ DO DANCE」
ダンス音楽が時代の潮流を掴むきっかけとなった曲と言っても過言ではない。

AAA「ダイジナコト」
小室の作曲能力が最大限に発揮された名曲だと思う。特にサビで全部持っていく技が凄い!

TM NETWORK「Get Wild」
イントロから一貫してカッコいい曲、さらに間奏の時の転調にグッとくる!

trf「BOY MEETS GIRL」
中防の時にイントロ聞いて度肝を抜いた覚えがある。幼心にも本当に新しい音楽だった。

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。



 

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