映画レビュー

【映画鑑賞日記】ザ・ウォーク

walk(C)2015 Sony Pictures Digital Productions Inc. All rights reserved.

しかし、よく出来た映画でした。純粋に面白い!
流石はエンタメの巨匠ロバート・ゼメキスです!娯楽作の教科書のような作品です。
この映画の成功の決め手は「枷」の絶妙さにあります。
思い出したのは人気海外ドラマの「プリズン・ブレイク」。あのドラマって主人公が完璧な脱獄計画を練ってはいるんだけど、いろんな障害が起こるという、一筋縄ではいかないストーリーが魅力でした。この映画も同じで、ワールド・トレード・センターを綱渡りする緻密な計画を様々な「枷」が邪魔し、ひと時も目の離せないドキドキ感を伴う娯楽性を構築しているのです。

男には時として馬鹿じゃないかと思えるようなことをやりのけたくなる瞬間があるもの。
すなわち、それを「ロマン」と言うわけですが、この映画は、どこかコミカルでありつつも、男がその「ロマン」を達成するための美学が描かれています。そこに男として共感を覚えたし、感動すらしました。『フォレスト・ガンプ』然り『バックトゥザフューチャー』然り、この人の映画って鑑賞後の後味の良さが本当にいいです!

何より『インセプション』や『(500)日のサマー』など着実に役者として頭角を表している、ジョセフ・ゴードン=レビットの素晴らしさも忘れてはいけません。実際に綱渡りをマスターしたというし、「あれ?彼ってフランス人だったっけ?」と一瞬戸惑うほど見事にフランス語もマスターしていたのに脱帽!今後が楽しみな役者さんだなと思いました。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. パリピが日常悩んでる嫌なことって何?ストレス溜めない極意がULTRA JAPAN…
  2. 『いぬやしき』興行失敗で垣間見える漫画原作映画の限界~世間はエグさに飽きている
  3. 【追悼】アメコミ界の巨匠スタン・リー逝去~映画カメオ出演を振り返る~
  4. ロック・イン・ジャパン2017 2日目ライヴレポート
  5. ポール東京ドーム初日を観た!

関連記事

  1. 映画レビュー

    『亜人』日本漫画の過激性という欠点をハリウッド的なアプローチで見事にカヴァー

    興味深かったのは、この映画には善悪が無かったことだ。不死身の体であ…

  2. 映画レビュー

    【SF映画の金字塔更新】『ブレードランナー2049』が、映画の続編の史上最高傑作である理由

    SF映画の金字塔の続編として圧倒的な成功例続編映画の最高峰と言…

  3. 映画レビュー

    【報道とは何か?】映画という名のワイドショーだった『フロントマン』

    アメリカの大統領選は完全にエンターテイメントなんだなと思っている。…

  4. 映画レビュー

    【映画鑑賞日記】ヒロイン失格

    (C) 2015 映画「ヒロイン失格」製作委員会 (C) 幸田もも子/…

  5. 映画レビュー

    【映画レビュー】『チャーリーズ・エンジェル』MeToo主張が強すぎだったのかも?

    2000年のキャメロン・ディアス版も言うほど大した映画かな~と…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

  1. ニュース

    遂にNYタイムズ誌まで?ガキ使の黒塗りメイク批判は行き過ぎだと思う理由!
  2. ハリウッド

    『マイティー・ソー バトルロイヤル』を楽しむための豆知識をちょこっとだけ紹介!
  3. ハリウッド

    『君の名は。』のハリウッド実写化が失敗すると断言したい理由
  4. 映画レビュー

    『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…
  5. 邦楽

    【全曲レビュー】桑田佳祐の最新作『がらくた』が凄過ぎた!大衆音楽ここに極まり!
PAGE TOP