映画レビュー

【映画鑑賞日記】MARS~ただ、君を愛してる~

mars(C) 劇場版「MARS~ただ、君を愛してる~」製作委員会 (C) 惣領冬実/講談社

キャッチコピーに<甘い純愛なんてくだらない>とあるように、この作品は昨今の少女漫画原作映画に無い濡れ場や過激なシーンがふんだんに盛り込まれているとか言うもんだから、少しは期待していたんだけど、過激でも何でもない、頭のイタイ女流漫画家のひん曲がった恋愛観が中途半端に具現化されたような映画です。

最近の日本映画では<濡れ場>っていうのを見なくなりました。
大島渚『愛のコリーダ』とか団鬼六『花と蛇』とまでは言わないけど、昔の日本映画は壮絶な<濡れ場>が魅力の映画ってありました。まさに真に迫るエロスを感じて圧倒されたものですが、そういうもの作るのって今の時代性とか考えると無理なんだろうか?

主人公のキスマイに恋する過去に傷を持ったヒロインと、主人公に想いを寄せるゲイの三角関係。
泥沼愛憎劇で古臭い話です!昼メロかよ!80年代のドラマかよ!賀来千香子かよって!
今は2016年ですよ!そんな古びたネタに何の説得性もない!
感動もしなければ、何の感情も揺さぶられない。感情移入する隙もない。
しかも、売りだったはずの<過激さ>の「か」の字もない。
ベッドシーンと言っても、ジャニーズタレント想定内のシーン。

キスマイポンコツーの演技にはコメントもないですが、窪田正孝の演技も飽きてきました。
彼は「デスノート」演技で止まってます。
感情の起伏が激しいだけで、急に怒鳴ったり、目をひんむいたりするだけ。
芝居の引き出しが無いのが、だんだんと露になってきたように思えます。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 安室奈美恵の引退への想い~安室という現象が現代の日本女性像を変えた~
  2. 何故「バルス現象」は起きるのか?その理由は日本特有の国民性と風土にあった!
  3. 『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』の功績は神話をオリジナリティをもって進展させ…
  4. ピーター死亡?アベンジャーズと違う?話題の映画『スパイダーマン:スパイダーバース…
  5. 想定外のラストに衝撃!『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』で初めてアメコ…

関連記事

  1. 映画レビュー

    近年のディズニーにハズレ無し!『ズートピア』で描かれる現代米国の縮図

    『ラプンツェル』以降、傑作を生み続け、『アナ雪』で何度…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. 音楽

    アリアナ慈善LIVE「One Love Manchester」を観て感じたこと
  2. ハリウッド

    年収50億のジョニー・デップが破産寸前な理由とは!~お金について考える
  3. 邦楽

    KEYTALKの八木氏はナゼ愛されるのか?その無敵な愛嬌の謎と八木氏のドラムテク…
  4. 映画レビュー

    『アベンジャーズ/エンドゲーム』 映画史に残る大傑作にして娯楽の頂点だ!
  5. ハリウッド

    『君の名は。』のハリウッド実写化が失敗すると断言したい理由
PAGE TOP