映画レビュー

【映画鑑賞日記】日本で一番悪い奴ら

warui(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

綾野剛の圧倒的勝利の映画でした!
同世代として、彼のような役者がいることに嬉しささえ感じる、物凄い気迫でした!

勝新太郎、高倉健、松田優作・・・
ひとりの役者だけで魅せる映画というものも少ないくなってきました。
それは現代がカリスマが生まれにくい時代になったからだと思います。
しかし、この映画は、綾野剛を容赦なくピックアップしています、そして、それに真っ向から勝負して、観客を圧倒させる怪演をやりきった綾野剛に拍手です!

柔道で優秀な成績を収めてきた優等生タイプの警官が、点数稼ぎのためにチンピラと暴力団と繋がり、あらゆる世界に自身のスパイを作っていく。で、だんだんと自分がチンピラなのかヤクザなのか分からないほどの風貌に変わって、やらせ逮捕、おとり捜査、拳銃購入、覚せい剤密輸とあらゆる悪事に手を染め・・・ミイラ取りがミイラになっていく過程の、まぁ、うまいこと!

「てめぇ、やんのかこらぁ」だとか・・・そういったオラオラ台詞が全般で響き渡る。
けど、何故かコミカルなのが、この映画の醍醐味!あくまで娯楽作を貫いている。描いてることはやばいけど、あくまで映画としてのエンタメ性の消失だけは終始しなかった。
シリアスに徹するなら、こんな映画誰だって取れるでしょう・・・けど、白石監督はそれをしない。
日本警察史上最悪の不祥事を、この群像劇を通して、どこか俯瞰で嘲笑しながら撮ってるような視点。絶妙な距離感。それを我々も、滑稽にも見える警察官たちのドタバタ感を楽しんでいる気がしました。後味の悪さのない超絶娯楽作として観れたのが良かったと思いました。

最後に、この映画を観て言いたいのは・・・正義とは何か?

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 何故「バルス現象」は起きるのか?その理由は日本特有の国民性と風土にあった!
  2. THE ORAL CIGARETTES山中がビバラでUVERworld TAKU…
  3. ELLEGARDEN復活ライヴを観る!10年の活動休止の先にあった変わらない尊さ…
  4. 『いぬやしき』興行失敗で垣間見える漫画原作映画の限界~世間はエグさに飽きている
  5. 「時代遅れのRock’nRoll Band」を聴く

関連記事

  1. 映画レビュー

    【映画鑑賞日記】ジェイソン・ボーン

    (C) Universal Picturesこの映画を作る意味…

  2. 映画レビュー

    【映画鑑賞日記】バイオハザード:ザ・ファイナル

    この映画の存在意義は2つあると思っています。まずは、ゾ…

  3. 映画レビュー

    『ハンターキラー 潜航せよ』もはや映画で米露が争う時代は過ぎた

    ロシアとアメリカの軍潜水艦が爆撃される事件が発生と聞けば「20…

  4. 映画レビュー

    近年のディズニーにハズレ無し!『ズートピア』で描かれる現代米国の縮図

    『ラプンツェル』以降、傑作を生み続け、『アナ雪』で何度…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. ライブレポート

    安室奈美恵の引退ツアーを観る!世界中の賛美を彼女に贈りたい!
  2. ハリウッド

    世界で大ヒット中の映画『スパイダーマン:ホームカミング』の主人公トム・ホランドの…
  3. ハリウッド

    『君の名は。』のハリウッド実写化が失敗すると断言したい理由
  4. ハリウッド

    【勝手に大予想】ダニエル・クレイグ007卒業で次のボンドは誰になる?
  5. ニュース

    アリアナ・グランデのライヴ会場で起こった爆発テロについて
PAGE TOP