邦楽

なぜMrs. GREEN APPLEはこの時期に突然の活動休止したのか?



@AORINGOHUZIN

Mrs. GREEN APPLE突然の活動休止が意味するものとは?

人気絶頂期の決断に驚く声多数!

Mrs. GREEN APPLEが突然の活動休止を発表した。Base Ball Bearのような爽やかな青春ソングを数多く送り出し、ポップ・バンドとして若者の間で絶大な人気を誇るMrs. GREEN APPLE。「WanteD! WanteD!」が窪田正孝主演のドラマ「僕たちがやりました」の主題歌に、「ロマンチシズム」が資生堂「シーブリーズ」CMに起用されるなどタイアップ数の多さから、正に飛ぶ鳥を落とす勢いだったはずだけに周囲の驚きは果てしない。フェスでも徐々に人気は拡大し、2019年のROCK IN JAPANではメインであるグラス・ステージでの出演も果たしていた。

原因はコロナでライブが出来ないから?

コロナ禍で満足な活動が出来ないことを逆手に取った充電期間とも言えるかも知れない。多くのバンドが活動休止を余儀なくされている。徐々にイベント解除の気運が高まっているが、以前のような何万人が集結するような状態に戻るには、まだまだ遠い未来には間違いない。フェスも軒並み中止となり、Mrs. GREEN APPLE自身も活動する幅が狭まっている。何かしなければと行動を起こすアーティストもいる一方で、これを次のフェーズに活かすための準備期間とする発想であるなら、それはそれで非常に賢い選択と言えなくもない。


最大に気になるのは事務所独立の件

事務所からの独立は只事ではない

ただ、気になるのは同時に事務所(テアトルアカデミー)も独立するということだ。バンドとは言え、プロモーションは非常に重要であり、それを担うのは芸能事務所に他ならない。そこから独立するということはフリーになる、自分たちでやっていきます宣言であるから(移籍という発表ではないので)、契約上の問題や、バンドの方向性の不一致など、相応に何かしらの理由があって然るべきと想像するに易い。

彼らが所属していたテアトルアカデミーとは?

テアトルアカデミーは劇団コスモス出身の元子役タレントが多く所属し、あの「マルマルモリモリ」の鈴木福が系列事務所に属す以外は超有名人はいない。むろん、アーティスト育成にも弱い(そう思えば、独立は痛手にならないかも知れない)。Mrs. GREEN APPLEが、そこにどういった理由で所属したのか不思議なくらいである。
もしかすると、彼ら自身が子役出身なのではないか? テアトルアカデミー育成の子役出身の子たちがバンド組んだら当たった! と勝手に妄想してしまう。というのは、やけにメンバー全員、顔立ちがシュッとしてるのと(どことなく漂う天才テレビ君出身感)、ブレイク直前でも、そのこなれた感に驚いたからだ。妙に完成されていた。ああいうのは相応に劇団でレッスンを積んでないと出せない妙な落ち着きである。後にテアトルアカデミー所属と聞いて何となくだが、腑に落ちたのも覚えている。

プロモーションを失う覚悟の独立なのか?

ただ、やはり言ってもギョーカイだ。個人でやっていくのは大変だ。各種イベントも芸能事務所や大手レコード会社と忖度は絶対にあるだろうから、活動休止後の数年後(どの程度の休止かは不明であるが)、Mrs. GREEN APPLEが隙入る間があるかは正直言って現時点で何とも言えない。後進バンドが次々と現われるからだ。椅子取り合戦は壮絶で、休んでる暇などないと言ってもいい。かといって、the telephonesのように、2年そこらの短期間の休止で復活するような中途半端でみっともない真似もすべきではない。
Mrs. GREEN APPLEは大手ユニバーサルミュージック所属なので、まだマシだと思うが、以前のような活躍を見たいのであれば、ファンの一層の応援は必須になってくるだろう。


どうしても拭えない結成10年前後の呪縛

Mrs. GREEN APPLEは結成7年目であった

また、結成7年という期間にも注目したい。
邦楽ロック界隈はますます群雄割拠の様相を呈している。FOMARE、ニガミ17才、Saucy Dog、Novelbright、ACE COLLECTION等・・・・・・後進バンドは容赦無く、どんどん出てくる。しかし、上は上でサカナクションや、BUMP OF CHICKEN、UVERworld、[Alexandros]などスタジアムクラスを埋める現役バンドが大勢ひしめく。そんな中で人気が爆発的に出た後、飛躍がイマイチ出来ずに伸び悩んでしまう結成10年前後の、いわゆるバンドの絶頂期を迎えきった感を覚えて失速する中堅バンドが実に多い。Galileo Galilei、NICO Touches the Walls、andymori、BEAT CRUSADERS、WHITE ASHのように。

復活の際は相応のパワーアップを期待したい!

なんせ、新陳代謝の激しい世界だ、無理もない。聴衆は新しい才能を常に求めているのだから。ミセスも頃合い的に、そんなタイミングを迎えていたのかも知れない、だからこそ褌を締め直す充電期間を課して活動を再開させようとしているのかも知れない。それをフェーズ1終了と次期フェーズの予感を感じさせる手法は上手いと思う。前向きな新プロジェクトの準備期間として虎視眈々と次のサプライズ、自身のアップデート準備期間と公表する手法は斬新且つファン想いだなと感じた次第だ。どんな形で新しいミセス像を見せてくれるのか? ベストを聴きながら期待することにしよう。

(文・ROCKinNET.com編集部)
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