気付かぬうちに閉会式を迎えた平昌五輪。やばいな・・・・・・俺、羽生しか観てない(笑)
もともと競技名もルールも知らないし、評価基準が曖昧な冬季競技の、どうも面白みが分からず、個人的に冬季五輪は毎度のこと見ないのだが、史上最高メダル獲得数だとかで、盛り上がってるし、まだまだ平昌フィーバーは過熱しそうな予感。トリノの時は荒川静香の金メダル以外はメダル無しのような、冬季競技弱小国だった日本にココまで凄い才能が出て来たってことであるから、それはそれで純粋に誇らしいことだなと思う。
ただ、スポーツの祭典である五輪においてエンタメ好きとして注目すべきは開会式や閉会式である。例えば、その最たる成功例が、『スラムドッグ・ミリオネア』のダニー・ボイル監督が監修したロンドン五輪だった。深く感銘を覚えたことを思い出すが、冒頭から『007』ジェームズ・ボンドがエリザベス女王を迎えに行くとか、Mr.ビーンが登場するとか、『ハリー・ポッター』の原作者であるJ.K.ローリングが詩を朗読するとか、ポール・マッカートニーが「Hey,Jude」を世界と合唱したりで、文化の成熟度が並大抵のものではなく、文字通り完璧だった。
それを考えれば、今回の平昌五輪の開会式/閉会式は、全部を見たわけでは決してないが、ローカル色が強くイマイチだった。人面鳥みたいな伝統的な部分は別にここで批判するようなものでもないが、世界に発信するようなものであるかは些か疑問だった。
また、自国歌手のパフォーマンスに関して言えば韓国以外の諸外国総ポカーンだったのではないかと。おそらく、あれらをまともに見ているのは韓国以外で少ないとは思うのだが。
※ただ、一応断っておくが、これはヘイトとか、反韓とか、そういう低俗な発言ではない事だけ明確しておきたい。純粋にSHOWとしての批評である。
というのも、韓国で開催する五輪の式典には、ある種の期待があったわけだ。K-POPは世界を席巻した時期があったわけだから。ほんの一時的な流行だった感は否めないにせよ、世界的にブレイクが期待されるBTS(防弾少年団)を筆頭に、BIGBANGや東方神起、SHINeeなど西洋圏でも人気のグループは存在するし、世界中で大流行した「江南スタイル」など、世界基準のコンテンツを擁していたわけである。なのにやらない。ロンドン五輪を見習えと。ポール・マッカートニーが出るような王道感こそ世界に発信するということなのだと。それこそ自国の文化の成熟度を世界に示す良い機会なのだと。韓国は明らかにミスっていた。
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閉会式では、2NE1のCLと、EXOという男性グループが登場し、無難なポップ・パフォーマンスを見せた。CLに関して言えば、昨年2017年のサマソニで見たことがあったので記憶にあった。ブラック・アイド・ピーズが脱退中のファーギーの代わりに、その日限定で受け入れたのが彼女だったから。一方のEXOって兄ちゃん達は申し訳ないが知らない。今や韓国内では絶大な人気を誇っているらしいが、知らない。K-POPファンから「調べてから物を言え!」と怒られそうだが、知らないものは知らない。パフォーマンス的にも悪いとは言わないまでも無難だったし。要するに、ロンドンと違って文化的知名度が世界基準ではないのだから、どう見せようか工夫が必要だったと思う。英国との比較を韓国だけに課すのも酷な話だろう。その国には、その国独自の文化と成熟度があって当然だから。それにしても、一瞬でも世界的ブームを起こした娯楽文化を持った国が行う五輪の式典としては及第点とは言い難かった。残念で仕方ない。
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何故ここまで憂いを感じたかと言えば、2年後に同じ槍玉に挙げられそうなのが、東京だからだ。今回の知らない兄ちゃんのように嵐あたりが歌って踊っても同列。秋元康系アイドルが出てきても欧米から鼻で笑われることは目に見えている(ノエル・ギャラガーが指摘済み)。サザンやミスチル、ドリカム級の国民的バンドが出てくれば相応の形にはなると思うが、知名度は無いため、やはりポール・マッカートニーのような世界共通アイコンではない弱さは際立つ。アークティック・モンキーズやリアム・ギャラガーのようにもいかない。それだったら、世界でも活躍している、宇多田ヒカル(絶対に辞退しそうだが)の方がいいのかな。
安室奈美恵あたりが最も適してるかなと思ったが、その頃には彼女は表舞台にはいない。そうなると、世界的知名度を鑑みれば、オスカー受賞経験のある坂本龍一、グラミー常連の喜太郎、伝統音楽という観点から吉田兄弟あたりが無難か?
やはり、ハズレ無しでいくとすれば、ゴジラ、ピカチュウ、ジブリ、ドラゴンボール、ハリウッド化も決定している『君の名は。』などだろうか。世界に誇れる文化も多いなと感じると共に、やはり日本はアニメの国なんだなと思った。
ここまで危惧するのも、長野五輪が本当に酷かったからだ。長野の開会式は愚の骨頂だった。日本国民である私でさえも何をしてるのか分からないほど郷土的?で、どこかの田舎町の通例行事並みの地味さと、娯楽性の無さには中学か高校生だった私は唖然としてしまった。後に、「電波少年」で松本明子が「なんで、あんな退屈な開会式になったか?」と失礼な質問を、演出家にアポなしで突撃したくらいで(笑)
そんなことを思っていると、長野五輪の閉会式に丸腰で出てきて、日本語だけで芸をして「私たちが住んでいるのは?」という問いかけをし外国人も多かっただろう会場で全員に「チキュウ」と言わせた萩原欽一の偉大さが分かる。
くれぐれも、アイドル系のポップ・ショーや、EDMのような時代遅れな音楽を未だに堂々と歌って踊ってるような、何代目か知らないザイル系兄ちゃんたちも失笑必須なので控えて頂きたいなと、隣の国の閉会式を見て思った。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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