邦楽

サザン40周年ライヴをLVで観る!~親近感こそサザン最大の魅力だと再確認する~

出典:@sasfannet


サザン40周年ライブをLVで観る。個人的な話になるが、サザンのファンクラブ「応援団」歴も20年弱になる。人生の半分をサザンと共に過ごしてきた。時には片道7時間かけて浜名湖行ったり、本気でコアなファンやるのは物凄いお金と労力を要する。その活動力の源こそサザンであると感じたと同時に、サザン楽曲が持つ無敵加減と、それをライヴでやることでの高揚感って、やっぱ最高なんだと再確認した衰え知らずの物凄いライヴだった。

実に3年半ぶりのサザンである。やはり桑田佳祐はバンドが似合う。サザンが似合う。あまりに巨大な存在になり過ぎてフットワークが悪くなり、バンドとしての体を成しているかの議論はいろいろあるだろうが。桑田の後ろにムクちゃん、弘、毛ガニ、原坊がいる。当たり前だが、これこそサザンだ。桑田が中央に佇んで俯瞰で見て最もしっくり来る光景なのだ。桑田ソロ以上の多幸感がサザンには満ち溢れている。

40年を迎えても実数値で売れ続けているのはサザンくらいしかいない。バンドが半世紀弱も旬で居続けるなど日本の芸能界を振り返っても、世界中見渡しても前例がない。サザンとは、ある意味の奇跡である。周年の割に活動が少ないことが波紋を呼んでいるが、約3000人しか収容できないNHKホールという小規模ステージで前代未聞な周年ライヴをやったサザン。「涙の海で抱かれたい」「真夏の果実」「愛の言霊」「みんなのうた」「勝手にシンドバッド」日本の夏を彩ってきたお馴染みの楽曲満載のサービス精神。様々な想いが渦巻く。
ただ、桑田佳祐は周年とかエポックメイクを嫌う。往年の人気曲をやることに消極的である。新しいものを常に見せていくことに強い拘りを持っている。映画主題歌として書き下ろしたという「闘う戦士たちへ愛を込めて」も披露された。前作『葡萄』の時からサザンはリアルを曲に反映してきた。その潮流を受け継いだ新曲である。テレビやラジオはもちろん、コンビニなど町中から流れている大衆歌にもなっている。ここが凄い。懐古主義には走らないのが名実共に第一線張っている由縁だろう。



もう一点、何故サザンがそういうポジションでい続けられるか根本的な理由が分かった気がした。サザンは青臭いからだ。ドームやスタジアムのサザンは国民的大御所バンドの風格が凄まじい。けど、今回のようなホールという小規模なライブだとキャリア以上に親近感が勝る。近所のおもろいおじちゃんオーラが半端ない。いつまでも、僕らのサザンなんだ。だから、良い。
そんなサザンと過ごす夏が来る。ロッキンで会える。酷暑である今年の夏を吹き飛ばす元気なサザンの姿を見たい!

2018/06/26

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。


 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 【速報ライヴレポ】ハリー・スタイルズ初ソロ来日公演を間近で観た!彼こそ時代の寵児…
  2. 『君の名は。』のハリウッド実写化が失敗すると断言したい理由
  3. DA PUMPがSMAPの振付をすることが芸能界で衝撃的である理由
  4. パリピが日常悩んでる嫌なことって何?ストレス溜めない極意がULTRA JAPAN…
  5. またもコンサート会場が狙われる「米国史上最悪の銃乱射事件」から音楽ライヴ運営の将…

関連記事

  1. 邦楽

    EXILE所属LDHの世界進出が成功しない理由

    EXILEなどが所属するLDHが、世界基準でエンタテインメ…

  2. 邦楽

    新作&全国ツアーが決定した桑田佳祐に付きまとう2つの不安要素とは?

    新作と五大ドーム含む全国ツアー発表!今年ソロ活動30周年を迎え…

  3. 邦楽

    ヤバイTシャツ屋さん紅白急浮上で感じる2つの違和感

    最近の紅白では「フェス枠」が設けられているようなオリコンが実施…

  4. ライブレポート

    THE BAWDIES デビュー10周年ライヴで感じた「好きな仲間と好きな音楽をやり続ける」ことの凄…

    本当の意味で音楽が好きと公言するなら、人気が出た後追いで応援す…

  5. 邦楽

    毎年恒例の大発表!俺が勝手に選ぶ素晴らしき邦楽たち2016!

    もはや、年末の恒例行事でございます!俺が独断と偏見で勝手に選ぶ「今…

  6. 邦楽

    「時代遅れのRock’nRoll Band」を聴く

    桑田佳祐とは日米共同体だと思っている。英語混じ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. 邦楽

    第10回 独断で選ぶ素晴らしい邦楽たちTOP10 2018
  2. 邦楽

    DA PUMPがSMAPの振付をすることが芸能界で衝撃的である理由
  3. 邦楽

    安室奈美恵の引退への想い~安室という現象が現代の日本女性像を変えた~
  4. 映画レビュー

    俺が勝手に選ぶBEST映画2016
  5. 映画レビュー

    『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…
PAGE TOP