グラミー賞

それでもグラミー賞はビヨンセに受賞させない

アデルは希代の今世紀最高のシンガーだし、『25』が駄作とも思いません。ただ、グラミー賞を独占するような作品では無い。偉大なマンネリズムは感じてます。
今回、グラミーがビヨンセに受賞させないのは「如何にも米国の音楽業界が保守的であるか」を如実に表している決定的な事実で、心底ガッカリ、幻滅、呆れたのひと言です。今宵のビヨンセは、パフォーマンスも他を問題としない、群を抜いたレベルで、もはや神がかっていました。作品の芸術性の高さも、時代性も加味すれば、どう考えても、ビヨンセが、『Lemonade』が、獲るべきだった!

何故この大名作が受賞を逃したかのは明白で、ビヨンセが黒人だから、R&Bだから。
何故、フランク・オーシャンがノミネートすら拒否し、ジャスティン・ビーバーやドレイクが授賞式のボイコットを表明したのか・・・こういう結果の抗議だったわけです、何も変わっていない。
音楽でさえ、こういう結果が出る国だから、トランプが大統領になるんですよ、アメリカというのは。

ただ、全ては最高権威である最優秀アルバム賞受賞後のアデルのスピーチに救われました。
「私はこの賞を受け取ることができないわ。私のアイドルはビヨンセで、『Lemonade』はとてつもなく素晴らしい作品よ。よく考えられていて、美しくて、ありのままの作品。あなたが普段見せない、知らなかった側面をあなたは私たちに見せてくれた。そのことに深く感謝しているの。そしてここにいるアーティスト全員が、あなたのことを敬愛しているわ。あなたは私たちの光なの。そして、あなたが私や私の友人、私の黒人の友人たちに与えてくれる感情に、とても勇気づけられるの。あなたを愛しているわ。これまでも愛していたし、これからもずっと愛し続けるわ。」

強い女性の象徴だったビヨンセの涙を初めてみました。
アデルは自身が権威に好まれていることも分かってるでしょう。その上で賞の価値以上に賞賛すべき対象があることを理解した上で、ビヨンセを敬愛していると賛辞を贈り、『Lemonade』が音楽史に残る大傑作で「真の受賞者」はビヨンセであると最終的に彼女に華を持たせたアデルの人間性の良さと、自身の受賞以上に他人を褒め称える謙虚さに脱帽でした。
グラミー史に残る名場面でした。

明日以降、カニエ辺りから始まり、批判殺到するんだろうな・・・

●グラミー結果
・最優秀アルバム・・・『25』アデル
・最優秀レコード・・・「Hello」アデル
・最優秀楽曲・・・「Hello」アデル
・最優秀新人・・・チャンス・ザ・ラッパー

 

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