映画レビュー

想定外のラストに衝撃!『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』で初めてアメコミ映画で涙する!

© Marvel

特上寿司とステーキとハンバーグとカレーライスと家系ラーメンが一気に出てきたような、満腹感に満腹感を重ねたような映画だった。豪華キャストの共演に心躍った、過去の『アベンジャーズ』よりもスケールが拡大しているだけでも凄い。

※注意※
この記事では『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』のネタバレにも繋がる内容を含んでおります。ご覧になる際には十分にご注意くださいますよう、お願い申し上げます。
鑑賞予定で、まだ未鑑賞の方は読むのを辞めて頂くようお願い申し上げます。
最終的には読者様のご判断にお任せいたします。

今後のMCUを語る上でも重要な、この『インフィニティー・ウォー』だが、まさかこんなにも悲劇だとは思いもしなかった。「アベンジャーズ全滅」という噂が立っていて、半ば信じていなかったが、リアルに半分は滅亡してしまった。嘘だろと思うくらい主要人物も消えてしまった。

そのくらい、今回の敵であるサノスが強かったことが、のめり込めた最大の要因でもある。弱い敵だと映画も面白くない。もっと言えば、サノスの部下でさえもが今までのマーベル映画の敵よりも強いのだ。これは厄介なことになったなと思った。幼少期に「ドラゴンボール」でピッコロが出てきた時に、本気でマズイと思った感覚と同じ。まさか、30年くらい経って再び同じ想いを経験するとは・・・・・・

そんな極悪なサノスであるが、彼に父性を持たせたのには興味深かった。結局、この『インフィニティ―ウォー』はサノスの物語なのだ。彼を中心に話が進んでいる。彼の思想や目的、過去まで掘り下げ、敵側の孤独とか悲しみみたいなものを描くというのは希有だ。
サノスが数々の惑星を滅亡させるのは、増えすぎた生物を半分に淘汰して、宇宙のバランスを取るというものだ。これは地球上でも起こっている現問題で、食糧難なんて近未来では起こり得るという発想に近い。だからといって、淘汰するなんて問題外だが、指パッチンで地位も名誉も関係なく、半分が消え去るという。ポール牧なら宇宙何個あっても足りないが(笑)

戸惑いを隠せない衝撃のラストで静かに終わった時には、早くも「この続きが観たい!」それしか無かった。3時間近い作品であるが、それを感じせなかったのは、冒頭から、その緊迫したテンションだったからだ。一瞬も目が離せない。予定調和じゃない。先の読めなさが、娯楽性を高めていた。

だって、いきなり冒頭からソーとロキが危機的な状況下にあって、ロキがやられてしまうだもん。しょっぱなから緊張感が半端ない。絶妙なのが、その緊張感の中でのガーディアンズの存在。今回から『アベンジャーズ』の仲間入りを果たしたが、シャレになってない状況下で、あの例のおとぼけを炸裂させる彼らは、やっぱ最高だった。前作では幼児だったグルートが思春期(反抗木?笑)でゲームばっかやっていたのも面白かったし。
そして、『ブラック・パンサー』のワカンダ王国の最新鋭の技術力が再登場したのが嬉しかった。指輪物語のような戦闘シーンで、怪物が突進してくる際に、最新鋭の武器や装置で対抗するシーンなんか鳥肌モン。
そんなワカンダで、ソーがハンマーを振りかざすコラボ感にはマーベルファンとしては失禁ものの幸せ。とにかく、アクの強いキャラが膨大に出てくる。普通に考えれば、個性のぶつかり合いでゴチャゴチャになるところだが、そこをうまく調整して、各々の見せ場もきちんと作った監督の手腕と苦労には頭の下がる想いだ。


さて、問題はここからだ。エンドロール後にサミュエル・L・ジャクソンはMCU初の主役級の女性ヒーロー「キャプテン・マーベル」に信号を送った。そして、原作で言えば、サノスを倒すには、最強のヒーローであるアダム・ウォーロックの存在も忘れてはならない。アダムに関しては、今後MCU映画に登場することはジェームズ・ガン監督(ガーディアンと本作担当)が明らかにしているので、どのように登場し、アベンジャーズと絡んでいくかが楽しみだ。

そして、今後を予想する際でも重要であり、気になるのは、今回のサノスの指パッチンで残ったのが初期メンバーであるという点だ。アイアンマン、キャプテン、ソー、ハルク、ウィドウ。おそらく、次回作は彼らが反撃に出るだろう。サノスと闘い、どういう結末を迎えるか現時点では分からないが、有終の美を以て、引導を渡すのだろうと思う。第1フェーズの幕引きが気になって仕方ない!

(文・ROCKinNET.com編集部)
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