ハリウッド

話題の衝撃作『ジョーカー』を子供に見せてはいけない理由を考える

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話題の『ジョーカー』は子供は見ちゃダメ!

Alamo Drafthouse Cinemaが警鐘を鳴らす

公開されるや否や全世界で話題を呼んでいる『ジョーカー』。ホアキン・フェニックスの快演も手伝い、作品の評判も上々。早くも来年のアカデミー賞最有力の声が上がっている。そんな同作だが、アメリカの大手映画館チェーンであるアラモ・ドラフトハウス・シネマがFacebookに「子供向きでは無い」との警告文を出した。

『ジョーカー』がレーティングを設けているには相応の理由があります。乱暴な言葉がたくさん出てきますし、非常に暴力的です。そして全体的に暗い雰囲気を醸し出し、それでいて現実的です。『タクシードライバー』のように、ひとりの男性が狂気に追い込まれていく過程を描いた作品なので、決して子供向けではありません。むしろ、子供は好きじゃありません(バットマンは出てきませんので)
出典:Alamo Drafthouse Cinema公式Twitterの意訳(削除済)

リアリティがゆえの同調が心配される

ここで注視したいのが「現実的」だと言うこと。この作品は貧困や格差を扱った社会派映画としての側面も持っているため、私たちの生活に近しい光景も描かれている。純粋で勤勉なコメディアンを目指す青年が、社会の理不尽さに人生を壊され、徐々に自分を見失い希代の悪へと陥る過程を繊細な感情と共に描いているため、非常にリアリティなのだ。ましてや、その責任を自分ではなく、社会に向ける。犯罪者の思想そのもの。まだ、価値観や倫理観が熟成していない成長期の子供が見ることで、それに同調してしまうのではないかという危険性をはらんでいるからだ。

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肝心なのは”ジョーカー”が生まれない社会作りの考察

日本ではレーティングはR-15に設定されている。DC映画ということを考えれば異例だ。それだけ衝撃的な内容であるからだ。ジャスティスリーグのように正義のヒーローが怪物を倒すような単純構造では無い。
この映画を観て、では”ジョーカー”を生み出さないために社会はどう機能すれば良いのか。我々の価値観はどう変化していけば良いのか。悪を崇拝するのではなく、そういう現実問題を考え、より良い社会実現へ還元にするきっかけにしなければならない。

この映画はいくつもそのきっかけを提示している。精神障害に対する偏見だったり、適切な治療(映画ではゴッサム・シティの経費削減により診療所が閉鎖されている)、貧困層に対するセーフティネットの肯定と積極的実行。もし、これらが正常に機能していれば、この映画の主人公であるアーサーは、ジョーカーにならずに済んだのか? 正解は分からないが、強烈なボディブローにもがくような映画だけに、受け手の感性を信じたい。

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

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